【ジム・クレイマー】利益を出しているにもかかわらず大きく下落しているテクノロジー株はいつ買っていけるのか？結論を出せる時が近づいて来とるで！【Mad Money】

今日はサンフランシスコからお送りするで。Mad Moneyのスペシャル西海岸エディションや。なんでわいがたびたびサンフランシスコに来るのかというと、それは未来を感じたいからや。新しいイノベーションを学びたいからや。やけど今という時期はそれになんかそぐわない感じよな。テクノロジー株がこんなにも下落しとるんやから。わいらはこの下落が止まるのかどうか、これに心を奪われてしまっとる。出血は止まって止血されるのか。テクノロジー業界の何がまずいのかということを、希望よりも先に学ばんとあかんことになっとるんや。一昔前とは状況ががらっと変わってしもうた。もちろん悪い方向に、や。

長年テクノロジー株は右肩上がりやったんや。それを持ち続けたらあなたのポートフォリオがどうなっとるのかわいにはわかるで。クラッシュをおこしとるやろ。だからテクノロジー株は今めちゃめちゃ嫌われとる。こんなに嫌われとるのを見るのは実にドットコムバブルが崩壊して以来のことや。さて、やけどここで大事な疑問は、今まで大きく下落してきたこのテクノロジー株はここで下げ止まるのか、それともまだまだこの悪夢はすぐには終わらないのか、どっちなのかということや。

今日は手堅い値動きの日で、ダウは+0.64%、SP500は+0.69%、そしてナスダックは+0.76%やったんや。わいがここで朝の二時半に起きた時はめちゃめちゃ先物が下がっとって、今日もダメかと思っとったんやが、終盤にだいぶましな値動きになったんや。こういう手堅い日こそ、下落株がまだこのまま下落するのか、それともそろそろ下落が止まるのか、考えるのにええ日なんや。もちろんまだまだ市場が揺り動かされるイベントが満載や。水曜日は利上げが発表されてパウエル議長がスピーチするやろ。たぶん0.75%の利上げをやるやろう。そしてそれは多くの会社をまた痛めつけるやろう。

今二年債の金利はほとんど4%に上がってしまっとる。こうなってくるとほとんどの質のいい配当株を持つよりも二年債を持っとけばええということになるで。特に国債の安定性を考えるとなおさらや。リスクフリーで4%とれるんやで。Verizonは6.3%の配当でAT&Tは6.6%の配当で、こういう株を買った方がまだ％としては高いやないかと思うかもしれんが、両者の値動き見てみ？悲惨やろ？そしてこの株価の下落があってこその配当の見かけ上の%の高さであって、リスクフリーの国債と比べるべきもないダメさや。株価が下げ止まらんから配当の％が上がっていっとるだけで、こういう株を配当目当てで買ったらあかんのや。国債はこんな下落は無いんやで。

国債の金利が上がることでいろんな企業が影響をうけとるで。当たり前やけどな。株式の長期的価値が金利上昇で棄損されとるんや。未来の利益が食われとるということになるからな。利益を犠牲にして成長だけをとってきた会社は特にこの金利上昇で見るも無残にやられてしまっとるんや。わいはもう長い間、一貫して言うてきたやろ。利益を出さない会社の株を持つな、と。やけどこういう株価の下落は必要なんや。経済を冷やしてインフレをやっつけんとあかん。コモディティーインフレはめどがついたが、賃金インフレ、家賃インフレ、エネルギー価格インフレ、これらはわいらはまだまだ下げんとあかんのや。

利益の出てない会社はもう長い間わいは買うことができてないんや。極端な話、利益を出していなければもう、その会社がどれほど有望でどれほど良くやってようが関係ないんや。利益の出ていないSpeculativeな株を買ったら、まだまだ損する確率の方がずっと高いということを今改めてはっきり言うとくで。ブラックジャックのテーブルでもう大分21に近づいとるのに、更にカードを引こうとするようなもんや。ずっと損する確率の方が高いんや。

じゃあ大きな利益を出しとる会社はどうや？売り上げじゃなくて利益が巨大な会社や。そしてテクノロジー会社とかでは特に、そういう巨額の利益を上げとる会社の株も大きく下落して来とって、今問題なのはそういう株にどう対処したらええかということなんや。大きく下落したからそろそろ入れるのか？それとも結局更なる下落に飲み込まれるのがおちなのか？それがわいが今知りたいことなんや。そしてそのことについて三つのポイントを挙げてみたんや。主に利益を出しているテクノロジー株も打撃をうけとるポイントや。

一つ目はドル高の影響を考えんとあかんということや。歴史的に、多くのグローバルなテクノロジー会社はその国際展開が成長のエンジンにもなっとって素晴らしかったんや。やけど今は国際展開が裏目に出て、ドル高で多くの会社が大打撃をうけとる。もしある会社が巨額の売り上げを海外で上げても、一年前と比べて得られる利益はドル高で大きく削られてしまっとる。その打撃は深刻やで。そして何が深刻かって、ドル高から短期で逃げるうまい手段がないということなんや。しかもこの打撃は結局のところ、個々の会社のせいでは全然ないで。世界状況の変化が悪い方に出てしまったということや。

あとはヨーロッパの状況の悪さもあるで。ロシアとウクライナが戦争をしとるが、そしてロシアはヨーロッパに対してエネルギーを人質にとっとるが、EUの通貨は弱く見えるで。ヨーロッパの会社にとってみれば、これからまだ更にどれぐらい電気代が上がるのかわからなければ、個々の会社にとってそれは不安定さを生み、設備投資をやめとこう、ソフトウェア導入をやめとこう、そういう風になるやろ。ヨーロッパは実にそういうことの連鎖で悪いんや。その悪さがわいらにも大きく波及してきとるで。FedexのCEOが、中国が悪くて、ヨーロッパが悪い、そしてそれらの悪さがアメリカに来とると言うとったが、そうなったら株なんか持ちたくないよな。

こういう状況があって、やけど皆マイクロソフトの製品とか、もはや生活やビジネスに欠かせなくなっとるものは削るわけにはあかんということで、そういう会社はResillienceが比較的あるが、やけどやっぱりそういう会社でも今のグローバルな状況下でドル高の影響は避けれん、そして経済のスローダウンの影響は避けれんということなんや。

二つ目は、たぶんFedは利益を出しとるテクノロジー会社の株でさえ、もっと下落するように望んどるんやないかということや。これはちょっとFedに悪い言い方に聞こえるかもしれんな。Fedは経済をなんとか救おうともしとると思う人もおるかもしれん。やけど結局のところFedはその包括的なインフレとの戦争の中で、株価が下落せんとあかん状況を作らんとあかんということなんや。今日Fordは物価上昇の影響で部品とか原材料費が当初の想定よりも10億ドルも、第3四半期で増えてしまうと発表したで。しかも部品の価格の高騰だけでなく、部品不足で一時的にまた未完成の在庫が積み上がることが示唆されたんや。インフレとの戦争とはこういうことで、乗り越えるには痛みがいる。Ford株は時間外で4%以上下落しとるが、こういうことなんや。ちなみに、仮想通貨とかが高くなるなんてもっての他やと思っとると思うで。

Fedはまだまだしつこい賃金インフレを一刻も早くなんとかしたいんや。そのことは何を示すかと言うと、株式市場の下落はまだ続き得るということなんや。もう一回言うが、2年債金利は4%なんやで？これは何を表しとるかはシンプルで、多くの人は今週水曜日のFedの0.75%の利上げだけじゃなくて更なる利上げも当然のこととして考えとるということや。金利は上がり続けるで。そしてその過程でしつこい部分のインフレもおさまってくるやろうが、その前に大きな痛みを伴うのは避けられないのかもしれん。

第三に、ここまで過酷な状況にさらされた結果、個々の会社の決算の数字がどんどん落ちて来とるということや。先週のAdobeの決算発表を見たか？だめな数字やったで。株価も大きく下がったし、時価総額なんかこの一年で100億ドル単位でふっとんどる。わいはこの会社は素晴らしい会社やと思っとったんやが、今となってはその成長がスローダウンしとることは明らかや。もうここからまたジャンプスタートで立て直すにはいい買収をするしか手はないのかもしれん。

もっと重要なことは、この会社は素晴らしいトラックレコードをもっとって、年率20%以上の成長率でここまで来とったんやが、本当にそういう株が来年の利益のたった19倍で株価が売られてもええのかということや。あまりにも安すぎんか。高値からもう50%も下がっとる株価が、一年後にもまだ下落し続けると思うべきなんか？Fedがインフレとの戦争を宣言する前は$699だった株価が、状況が変わったらって、$296でもまだ高すぎるなんて、そんなにマーケットは間違うものなんか？気まぐれなものなんか？ここや。この点をわいはわかりたいんや。わいにもまだ答えがないんや。今週のゲームプランでも言うたが、今週はSalesforceの年会のDreamforceがあるんやが、CRM株も同じ疑問があるんや。

結論やが、今この時こそ、わいらは長期でもまだ株価は下がり得るのか、50%株が下落していて、しかも利益が出ていて人々の生活やビジネスに欠かせないテクノロジー株は買い時なのか、それを熟考する時なんや。わいはその結論をまだ出せてないが、結論を出せる時が近づいて来とると感じるんや。ここは本当に考えどころや。わいのこれからの意見を待っとってくれや。大切なあなたのお金を無駄に失わないように頑張ってみるから。