こんにちはマカベェです。
ジム・クレイマーの10/7のMad Moneyはどうだったでしょうか。
インフレがどんどん過熱したらFedがよりアグレッシブなアクションをとらんとあかんということはわかるやろ。Fedがある程度利上げをしとるのにもかかわらずインフレが止まる兆しが見れなかったら大きな問題や。Fedはインフレを止めるためにほとんど一つしかツールがないんや。金利を上げることや。お金を借りる時のコストを上げることで経済を冷やすわけや。経済が冷えたら雇用だって冷えるやろ。やけどまさか雇用がそこまで冷えてないとはな。
今日のマーケットは完全にやられた様を見せとったで。ダウは-2.11%、SP500は-2.80%、ナスダックは-3.80%と大きく下落したんや。これはなぜなら今朝発表された雇用統計が、過熱するインフレ列車がまだまだフルスピードで前進しとることを表しとったからや。9月の非農業部門雇用者数は前月比26万3000人増加で、予想の25万5000人増より多かったんや。失業率も3.5%と、予想の3.7%より下どころか、まさかの前月より下落したんや。アメリカの雇用市場の強さが持続していることが改めて明らかになったんや。
パウエル議長は0.75%の利上げを三回も連続でやったんやで。なのにこの強さや。失業率が下落するなんて、誰が予想したやろうか。この結果からFedがよりアグレッシブに動くであることは皆が予想できるやろう。失業率がこの低さということはFedがやることはたった一つや。まだまだ大きな利上げで経済を締め付けるということや。この雇用統計で、次の利上げは下手したら0.75%じゃなくて、1%なんやないかという憶測がなされとる。今日の2年債金利の上昇も将来の大幅な利上げをあらわしとる。
今の状況は、強い経済データはとてもひどく株式市場に作用するんや。強ければ強いほど、Fedがマーケットに痛みをもたらさんとあかんという理由になるからな。Good NewsはBad Newsという世の中で、この雇用統計の数字は実際、Good NewsじゃなくてGreat Newsやったんや。ということはマーケットにはVery Bad Newsということで、ここのところ口々にFedのタカ派委員達が言うとったことは正しかったということになるんや。更なる大幅な利上げは正当化されてしまったということになるんや。
そうなってくると家のローン金利も更に高くなるし、ビジネスでの投資もコストが嵩んでくるし、人を雇用するコストもまだ高くなっていく。そしてそれがどんどんいったところで、Fedが引き起こすこの無惨な下落が終わるということなんや。もちろんわいらはこういうことを予想しとかんとあかんかったはずやったんやが、今日の雇用統計の数字は予想するにしてもハードな数字すぎたんや。
今日の下落は雇用統計が大きかったが、AMDの利益警告も大きかったで。この会社は素晴らしい信頼できる会社のはずなんやが、彼らの来期売り上げのガイダンス減はその幅が大きくて、ものすごい需要の減速が示唆されたんや。どんなにハイパフォーマンスな半導体を作る会社があっても、それが使われなかったらしょうがないんや。少なくとも今一時的にはこの国にはPCで満たされとるからな。COVIDで皆ホームオフィスが必要になった時はエキストラのPCが必要やったんやが、それから皆またオフィスに戻って、PCはみちみちとるんや。
AMDの発表はかなりフラストレーションのたまるものや。あの強かった需要はいったいどこにいってしまったのか?そして一方で需要が増えとる業界もあって、それは価格を押し上げたりしとる。そっちに関しては、なんで利上げが消費を抑える方向に働かんのや?そして逆のAMDのような会社の存在は、なんで弱い雇用に結びつかなくて、今日の雇用統計のような強い数字になってしまうんや?いろいろなものが絡み合って今は難しい状況で、全部を把握するのはわいらにはできんのや。ただただ今日クリアになったことは、Fedが大きな利上げをするやろうということだけや。Fedのタカ派は今回の雇用統計を旗印にますます強硬になるやろう。そういうことを頭に入れて、次の週のゲームプランを言っていこうやないか。
さて、月曜日はFedのメジャーな委員がまたしゃべるで。シカゴ連銀のエバンス総裁とFedのブレイナード副議長や。ここまでの様子を見るに、ブレイナードがFedの中で最もハト派の一人なんやが、やけどもうこういう雇用統計が出た限りはブレイナードもエバンスのようにタカ派発言をするやろうと言わざるをえないんや。そしてこの二人が下地を作った後、火曜日にはタカ派の親玉のクリーブランド連銀のメスター総裁がしゃべるわけや。メスターはタカ派を正当化する材料がいっぱいある。武器弾薬がいっぱいある。そして彼女は基本的に無慈悲に物を言えるんや。どうなるかわかるやろ。そしてもしかしたら今の状況はそれが必要なことなのかもしれんのや。
もちろん可能性としては、今日の雇用統計が最後の強い数字で、次から急激に数字が弱くなることもないことはないで。そういう場合はFedがあまりに強硬姿勢を示しすぎると経済を冷やしすぎる可能性も無きにしもあらずなんやが、そういうことがおこるのかどうか、手がかりをくれるのは水曜日にあるPPI、生産者物価指数の発表や。もしくは木曜日はCPI、消費者物価指数の発表があって、これら二つがこの週の最も重要な数字なんやが、インフレ列車の燃料がどれぐらい残っとるのか、それが減っているのかどうか、見てみようやないか。
さて、決算シーズンがはじまるんやが、今のこういう状況でも個々の会社の業績がどうなのか、それに注目するのはめちゃめちゃ大事やで。水曜日はPepsicoの決算発表があって、CEOのRamon Laguartaに大きなプレッシャーをかけたくはないんやが、わいが聞きたいのは、原材料コストが下がっとって、販売価格はそのままキープしとるから業績が良くなっているということや。そういう発表があったら株価は2-3%上がって、そのことで今の悲惨な雰囲気がちょっとは和らぐやろう。
木曜日はあまりええ数字じゃないんやないかと思われる会社の決算発表があるで。Taisan Semi、Delta Airline、Walgreens、あとDomino Pizzaでさえ、最近ダウングレードを受けとって、皆この決算での数字を期待していて、悪い数字に備えようとしとるのがわかるで。ちなみに昨日のMad Moneyで、引け後にAMDが4.5%下がっとるのを見て、わいはここまで株価が半値以下に既に下落しとるから下落幅は限定的やと言うたんやが、それは間違っとったで。今日-14%下落したからな。間違いを認めるで。だからこの決算で悪い数字を出す企業は、そこまで下落してきたからって、まだまだ大きく下落するかもしれんのやで。
Taisan SemiはAMDの利益警告で警戒せんとあかん。Deltaは今上がっとる石油価格がどれぐらい痛いのか。DominoもWalgreensも状況はええとはいえん。もしかしたらこの週で希望が見えるのは、更に木曜日に決算発表があるBlackRockかもしれんで。CEOのLarry Finkは賢くて信頼出来て疲れを知らないのかというぐらい他の会社よりも優れた会社になろうと頑張っとるんや。わいはこういう時期こそ彼の会社が良くやっとると思うんや。わいはBlackRockの買い手やで。
金曜日は大手銀行の決算発表があるで。Wells Fargo、Morgan Stanley、JPMorganや。わいのファンドはWFCとMSを持っとるが、この金利上昇の状況で銀行が素晴らしくやると思っとるからや。WFCはキャピタルリスクもそんなにないしな。MSもJPMも一緒や。金利が高い時は顧客からのお金を短期債で運用するだけで大きく儲かるんや。ただ覚えとかんとあかんのは、今の状況は正の面ばかりでもないということや。利上げでシビアなリセッションになったら悪いローンが増えて、それが銀行に打撃を与えるやろう。ただ今雇用はまだまだ強いわけやから大丈夫やと思うんや。
金曜日は更にベストの健康保険会社のUnited Healthの決算発表があるで。この会社はマシーンや。決算をミスすることはほとんどないで。今日めちゃめちゃ下がって、一番下がったダウ銘柄の一つになったんやが、この下落で買って損することはあまりないとわいは思うで。わいは完璧な決算を期待しとるで。さて、今のマーケットのリアルな痛みはテクノロジー会社にあるんやが、そしてテクノロジーで最も悪い分野はPCとゲーミングなんやが、不幸にもこのセクターはめちゃめちゃ大きなセクターなんや。AMDとNVDAがいつ立ち直るのか、それはこの先もっと状況を見んとわからん。じゃあPCとゲーミングに関係ないテクノロジー会社やと大丈夫なんか?その判断もやるには早すぎるんや。こういうことも考えながら決算を見るんやで。
結論やが、株を今持っとるんやったら、今まさにFedがあなたの敵であることを強く認識せんとあかんと思うで。Fedとあなたは戦っとるんや。この経済はスピードを上げとるインフレ列車や。Fedはとにかくこの列車を脱線でもなんでもええから止めんとあかん。Fedが十分にこの列車のスピードを抑えれるまでは、買い場ではないんや。今はヒーローになろうとするんやないで。現金を温存して我慢強く買い場を待つんや。
悪い決算が連発の決算シーズンになりそうですね。。
記事に価値を感じていただけた場合、Amazon JapanもしくはPayPal経由で投げ銭いただけると励みになります。
応援よろしくお願いします。