アメリカ発ーマカベェの米株取引

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【ジム・クレイマー】皆からサンタクロースを奪いたくないで!【Mad Money】

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こんにちはマカベェです。

ジム・クレイマーの12/22のMad Moneyはどうだったでしょうか。

 

わいはここまでずっと、今の状況だといいニュースは悪いニュースやと言うてきたやろ。経済にとっていいニュースは、インフレがおさまらないことを意味するから、更なる利上げを想起するためにマーケットにとっては悪いニュースになると。やけどここにきて、悪いニュースも悪いニュースみたいになってきとるよな。そういうことを思わざるをえないような下落の日に今日はなったんや。ダウは-1.05%、SP500は-1.45%、そしてナスダックは-2.18%やったんや。

 

まずこの下落の背後にあるのは、強い経済データや。経済が強かったらFedはもっとアグレッシブに利上げをせんとあかんということになるからな。ただその反面、悪い決算のニュースもあったで。マイクロンや。巨大なコモディティー半導体会社や。そしてこの悪い決算もマーケットには悪い方向にいったんや。どっちに転んでも悪い、そういうことやったんや。

 

ちょっと一歩引いて見てみると、アメリカは巨大なサービス経済を持っるんや。製造経済というよりは、サービス経済や。そして更にアメリカは消費経済や。Fedはインフレを抑えるためにこの消費を抑えたいんや。なのに消費が強かったらどうする?それが今日の強い経済データが表したことや。7-9月の実質GDP確定値が、前期比年率で3.2%増やったんや。予想が2.9%増やったから、予想より強かったんや。個人消費が2.3%増と、改定値の1.7%増から大幅に上方修正されたで。サービス関連の支出の好調を反映しとるんや。

 

今回のGDP確定値は、金利上昇やインフレの過熱に関わらず、消費者と企業の需要がめちゃめちゃ堅調なことを表しとるんや。しかも今朝、更に発表されたのは、12月17日終了週の新規失業保険申請件数が前週比から2000件増の21万6000件と、予想の22万2000件より強い数字やったんや。ということはどういうことや?経済が強くて消費が強くて雇用が強いから、パウエルのインフレとの戦いは想定されとるよりも長く続くかもしれんということや。人々の消費は落ちとるどころか上がっとるんやで。経済にとってはええニュースやろうが、マーケットにとっては悪いニュースや。

 

そしてこれが個々の会社になると悪いニュースがただただ悪いニュースやったりするんや。昨日引け後に発表されたマイクロンの決算が悪かったんや。売り上げもEPSも予想をミスして、ひどい数字やったし、来期のガイダンスも予想より大幅に下の数字やったんや。もう2008年まで戻ってしまったかのような悪さなんや。2008年との比較なんてやったらあかんことはわいは前に言うたやろ。

 

マイクロンは重要な会社や。この会社の半導体は、スマホにも、コンピューターにも、データセンターにも使われとる。そしてそれら三つの分野がここのところ稀に見る不調さなんや。PCやスマホはまだまだ過剰なんや。そして今はクラウド向けデータセンターも過剰になってしまっとる。需要が想定より高くなってきてないんや。ゲーミングや広告ビジネスの不調が拍車をかけとるんや。

 

まあでもこれらはテクノロジー株でなければあまり関係ないかもしれん。そして多くの人がSP500の中身の割合を意識できてないから今一度おさらいしとくと、SP500の中で26%がテクノロジー株や。10年前は19%やったが、そこからは増えたんや。1995年の時は10%以下やったんやで。今はその時と比べてもテクノロジー株は巨大なセクターを占めとる。だからマーケット全体に影響を及ぼすまでになってしまっとる。

 

今年はテクノロジー株にとってだめな年やったが、それを経てなお、テクノロジー株はまだまだ巨大なんや。だからその中のキーカンパニーであるマイクロンが、全ての分野で将来も弱いということを言うと、その影響はマーケット全体に波及するのは当然や。ただそういう状況でももしFedがインフレとの戦争に勝っているという兆しがあればマーケットはポジティブかもしれんのやが、その部分が強いGDPの発表でダメになったんや。Fedはここから更にアグレッシブになるかもしれんとなったんや。株価が下がるのも自明やろ。

 

インフレの中でも最も進歩がないのが賃金インフレや。Fedは労働市場をもっとソフトにしたいんやが、全然そうならんのや。Paychexの決算を聞いたか?中小企業の雇用もまだまだ強いままやで。昨日株価が上がったことで、もしかしたらサンタラリーが来たんやないかというたんや。NKEとかFedexの好決算もあったしな。ただ一日たって強い経済データと悪い決算が出てきたら、話は変わってくるで。

 

今朝わいの友達のデビットテッパーがCNBCの番組で、インフレはまだわいらの制御下におかれてないから、Fedはまだ引き締めを減速することができないやろうと言うたんや。そして世界の他の中央銀行にも触れたんや。ECBもどんどん引き締めしとる。ラガルド総裁はあと三回の0.5%の利上げもあるとはっきり言うたんや。あとはなんと日銀も金融引き締めをやらんとあかんと言うたんやで。あの日銀が、やで。

 

あらゆる大きな中央銀行が引き締めをしとる。その中で強いGDPのデータが改定されたり、失業した人の数が予想より低かったりしたら、まだまだ引き締めがおこることは自明やと思わんとあかん。ということはマーケットは痛みをまだまだ受け続けないとあかんということや。マーケットにとってのブルシナリオというのは、雇用が弱くなって、消費も弱くなって、かつ個々の企業の業績がそこまでひどく落ち込まないということや。ベアシナリオは、雇用が強いままで、消費も強いままで、しかも企業の決算が悪くなっとるということや。今はまさにこのベアケースや。あてはまりまくりや。

 

今のシナリオは株式市場にとってのシナリオで、もしあなたが株をもっていなかったら、今言ったマーケットにとてのベアシナリオの方がええやろう。ただ今日デビットテッパーが言うたのはベアケースや。彼はめちゃめちゃ賢い人間やが、いつもベアというわけではないんや。彼はいつも投資の好機を伺っとる人間で、今彼はそれが見えないということなんや。だから彼は、別にマーケットが下落することを望むというとるわけでもなく、ただ、上か下かやったら、下目線やと言うたんや。もしテッパーが雇用の減速とか消費の減速とかを感じられ始めたら、彼は柔軟に意見を変えるやろう。

 

そんな状況やのに、今日は多くの人が、テッパーが下目線やからマーケットが下落したと言うとる。そしてそれがわいらからクリスマスを奪ったなんて言うとる。やけど彼のせいではないやろ?雇用が強くて消費が強くて賃金が強くてでもSP500で大きな部分を占めるテクノロジー株の決算が悪い。株価が下落するのは当たり前や。あと皆の希望がつまっとるEV株もめちゃめちゃ落ちとる。ついにTeslaも大きく落ちてきたんや。

 

じゃあどうなったらマーケットは回復するんや?まずわいらは経済が弱くなっとるというデータを目にせんとあかん。弱いGDPの数字、高い失業率、多くの人の解雇、こういうことを目にせんとあかん。リテールとかの景気敏感株はもう動きを終えとったりする。解雇をしたり、な。やけどテクノロジー会社はビジネスサイクルというのを理解していなくて、まだまだ手をこまねきすぎている会社が多いんや。それほどの需要もないのに。アメリカはサービス経済で広告や消費がめちゃめちゃ強い国やから、テクノロジー会社のこの動向はかなり大きな意味を持つんや。

 

わいは経済がソフトランディングすることを願うで。ただ経済が弱くならんことには、パウエルも引締めをアグレッシブにする以外に如何ともしがたいんや。ラリーウィリアムズはサンタラリーを予想しとる。わいは昨日の時点ではその確率の高さに納得しとった。今日という日を終えてどうかというと、少なくとも昨日の上がりはサンタラリーじゃなかったなと思っとるんや。これから来るのかどうか、注視していこうやないか。まだサンタラリーの可能性は十分あるとわいは思っとるが、やけど今日のマーケットの動きで昨日よりはタフになったはずや。

 

結論やが、デビットテッパーは何も皆からクリスマスを奪おうとしてああいう発言をしたんやないで。あの発言は必然や。彼をたたくんやないで。やけど強い経済、強い雇用、弱い決算、これらが下がったから今日の下落は必然というものや。サンタラリーがどうなるのか、楽しみに見ていこうやないか。

 

 

来てくれサンタラリー!

 

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