【ジム・クレイマー】今年に入って株価が上がっているからといって、浮足立ってほしくないんや！【Mad Money】

今日はパウエル議長の講演があったんやが、マーケットが思っとったほどタカ派じゃなかったということで、彼の発言でマーケットは上下したものの結局上昇したよな。ダウは+0.78%、SP500は+1.29%、ナスダックは+1.90%やったんや。昨日も言うたけど、Bull派とBear派、それぞれいろいろな意見があるやろう。やけどわいはわいの意見についていくで。すなわちわいの見方は、今はわいらはブルマーケットモードになっとるということや。もし株式市場が下落したら、そこはええ買い場かもしれん。そして今日の株式市場の上昇はそう思っとる人が多いということのあらわれや。

ちなみに今は二つの異なるマーケットがあるようや。工業株とシリコンバレー株や。一年以上も前のことになるが、そこから今までわいは繰り返し繰り返しなんと言うてきた？リアルなものを作ってそれを売ることで利益を出して、その利益を自社株買いや配当で株主に返している会社の株を買えとずっと言うてきたやろ。そしてそれはここまで正しかったやろ。そしてここからやが、利益を出していない、だからここまでかなりひどく売られてきたテクノロジー株も最近は息を吹き返しとるように見えるが、やけどわいは今一度、さっき言うた、利益を出してそれを還元する株に注目することを強調しときたいで。

例えばDupontがそういう株や。今日素晴らしい決算を発表して株価が7.5%上がったやろ。配当もブーストしたし自社株買いも巨大や。8%ものオーガニックグロースがあって、これ以上何をもとめることができる？DupontのCEOは経験があって、どのように会社を経営したらええかわかっとる。株主は何を求めとるかわかっとるんや。まだ利益の20倍で取引されとってまだまだ真のバーゲンやと思うで。これがまさに利益を出す工業株や。

一方で不思議の国のアリスの世界に行こうやないか。そうや、テクノロジー株の世界や。テクノロジー会社は次々と大型の解雇を発表しとる。Zoom Videoだって従業員の15%、1300人を解雇すると発表したで。そしてZoom株はだから今日9.85%も上がったんや。これがおこっとることや。さっきのDupontのケースと全然違うやろ。上昇しとるにしても全然違うタイプの上昇なんや。

工業株タイプのLindeを次に見てみようやないか。産業ガスの巨人やが、今日素晴らしい決算を発表して、株価が4.42%も上がったで。配当もブーストして、成長率だってそこら辺のテクノロジー会社より高いんや。わいはこの株はもっともっと上がると思うで。その前に入っておかんとあかんと思うで。CEOはいかにこの会社が新しい経済システムにおいて、そしてクリーンエネルギーの世界において、その他半導体産業とかにおいても、欠かせない会社として成長するかという素晴らしいストーリーを持っとるんや。

一方テクノロジー株はどうや？わいにはわからんで。皆AIに興奮しとる。AIに関連する会社は特に上がっとる。Microsoftはそういう会社の中でも素晴らしい会社や。やけど今日の4.2%の上昇が何によって正当化されるのか、わいにはそれほどクリアになってないで。Azureの成長鈍化が懸念された前の決算から株価は上がって来たけどな。GoogleもOpenAIのChatGPTに負けまいと頑張っとる。C3AIの株は大きく伸びとったんやが、その勢いを失った。今日は-11%の下落になっとる。この会社は売り上げ成長はあるが利益がない。こういう会社はわいの、利益を出して株主に還元している会社というカテゴリーには入らんのや。

AIの分野は似たような会社がいっぱいあって競合がひしめいていることを覚えとかんとあかんで。わいはAIに関連する会社を買いたければ、やっぱりNvidiaがええと思うんや。全てのＡＩに関連する活動は半導体によって支えられとる。多くのAI会社と違ってNvidiaは実際にお金を儲けとるんやで。ここからも広がり続けるAIの世界に投資をしたければ、Nvidia株を買うんや。はっきりいうて、Nvidia,Microsoft,そしてまあGoogleもいれとくか、これら以外はわいはAIに関連している会社やからというても懐疑的やで。

今というときだからこそ、変な誇大宣伝とかに惑わされずに、バーチャルなことなんかにも目を向けずに、この現実世界できちんと利益を出している会社に注目してほしいんや。Dupontは見事にそれを証明したで。いくらちょっとコストカットをして株価が上がっているからといって、利益を出していないようなテクノロジー株にわいは懐疑的や。Metaだって、リストラをやってコストカットをやっとるだけじゃなくて自社株買いもやっとるんや。

結論やが、今年に入って株価が上がっているからといって、浮足立ってほしくないんや。今までと変わらず利益を出してそれを自社株買いとか配当で株主に返している会社に注目してほしいんや。利益を出していない会社をこれからもお薦めすることはできん。そこは変わらんのや。