こんにちはマカベェです。
ジム・クレイマーの2/9のMad Moneyはどうだったでしょうか。
時に株式市場をとりまく状況が、そしてその情報がモザイクになるんや。一つの情報だけだと何もわからんようになってしまう。やけど全体像をとらえることができたら、いきなりいろいろなことが腑におちるみたいになることもある。今日みたいな迷いの相場ではそういう全体像を捉えられるような情報がほしいよな。今日はダウは-0.73%、SP500は-0.88%、そしてナスダックは-1.02%と下落の日になったんやが、はじめは大きく上がっとったんやで。やけどどんどん下落するひどい日になってしもうた。
モザイク状になっとるから捉えるのが難しい。一般的には経済は物の経済とサービスの経済があるんや。そしてその前者、物の経済に関しては、ここまで急激に冷えていった時をわいは過去に知らんで。それほど急激に状況が悪くなっとるんや。例えば物を作っとるMattelを見てみ?昨日決算があったんやが、ひどい数字やったんや。本来ならホリデーシーズンで売り上げはうはうはのはずや。そしてちょっと前はまさにそうやったんや。突然そのポジティブさが無くなってしまったようや。ホリデーシーズンの売り上げもどんどん削られとったんや。
結果として在庫をいっぱい抱えとって、売り上げもEPSも予想をミスして、ガイダンスも予想よりすごく弱いんや。株価は今日10%以上も下がったで。まるで物をうる経済、その代表者がリテールやが、リテールはすべからく壁に当たっとるようや。もしかしたらもうわいらはこれ以上ものがいらんのかもしれんな。パンデミックの時に足りないものは買い終わったのかもしれん。一方で、旅行やレジャー部門も見ると、どの会社も素晴らしくやっとるんや。
旅行をしとる人ならわかるやろう。飛行機はどの便もいっぱいやし、航空運賃は上昇しとる。需要がめちゃめちゃ強いんや。ホテルだってフルに予約で埋まっとるんや。ホテルの宿泊料金もめちゃめちゃ上がっとるで。クルーズ船の予約も素晴らしいんや。Royal CalibianもCarnivalもNorweigianも、どの会社も素晴らしいで。前にも何回も言及したが、旅行・レジャー株はブームしとるんや。そしてわいはこれは「Life is too short」、すなわち人生は短いという認識を皆が新たにしたからやと思うんや。
COVIDのパンデミックの時どう思った?不幸にも多くの人が亡くなってしまってどう思った?職場にいかなくてよくなって、家で仕事をしてどう思った?もしくは職を失って失業保険の上乗せをいっぱいもらってどう思った?政府から多額のお金を配られてどう思った?わいはこのCOVID時代は人々に、改めて生きる意味を考えさせたと思うんや。嫌なことをし続けることが人生なのか?お金を残すことが人生なのか?明日にでも死ぬかもしれないのに?それらの思いは、COVIDでいけなかった分の旅行をいけたからといって簡単に消えるものなのか?人生は楽しむものだろ?
ただ、コインの裏側として、物への消費は落ちとるんや。昨日のAffirmの決算を見たか?売り上げもEPSもミスしてひどかったやろ?今日は株価が-17%も下落したんや。BNPLの会社やが、業績が悪かったのは別に不景気で悪いローンが増えとるからというわけではないで。顧客の利用が大きく減少しとるのが問題なんや。物への支払い、特に電子機器への支払いが減っとるんや。DellのPCの売り上げなんか37%も落ちとるんやで。Affirmはこの消費の大きな減速に驚いとるはずや。単に人は物にお金を使ってないんや。皆、BNPLは旅行にはあまり使わんのやで。主に物への買い物しか使わんのや。
Affirmは長い間負け犬やったが、長い間負けとる株がそれ以上下落しないとは限らないということを思い出させてくれる動きになっとるんや。Affirmは本当に物への消費と結びついとるから、はっきりとして消費の低下のサインが読み取れて、やけどこの決算が出るまでわいはここまでとは思ってなかったんや。ということで物はBull MarketでサービスはBeat Marketや。こういう入り混じる状況になるから事態は複雑なんや。そしてここに更に物事を複雑にするファクターが入ってくる。多くの人はメディアやマーケットが見落としとるところや。
キーとなるのはお金持ち、リッチな人たちの動向や。わいはこのことをBrinkerのCEOのKevin Hochmanと話をしとって理解したんや。Brinkerはチリズとかの親会社やが、別に高所得者だけではなく一般向けのレストランをやっとるんや。ただ昨今のインフレで値段が上がって、どんどん一般の人において敷居が高くなってきたんや。一般の労働者があまり店にこなくなってBrinkerはどうしたか?値段を思い切って大きくあげて料理の質を良くしたんや。それでどうなったかというと、リッチな人たちはサービスにお金をいっぱい払うブルマーケットやから、どんどんリッチな人たちがレストランを埋めて、業績は逆に伸びたんや。
似たようなことをChipotleのCEOのBrian Niccolからも聞いたで。値上げによって買えなくなってしまった客も出たが、それ以上により裕福な客がそのスポットを埋めたんや。Disneyもそうや。テーマパークの入場料は昔と違って今や高額と言ってええで。もはやバーゲンとはいいがたい。やけどそのチケットが飛ぶように売れとるんや。テーマパークビジネスはこの前の決算でも好調やったやろ。ちなみにリッチな人はサービスだけにお金を使うんやないで。物にも使うんや。ラルフローレンやタペストリーの業績がええのはそのためや。
ハイエンドの店とその客にことさら注目しないと見えてこないことがあるんや。Sonosとかもそうや。彼らの商品は高額でリッチな人が買う。だから好調で、今日だって決算後16%以上も上がったんや。高額なものほどよく売れとる。今わいらはいろいろな弱い数字を目にする中で、唯一強い数字があったやろ。雇用統計や。非農業部門雇用者数や。めちゃめちゃ強かったで。そしてその雇用の中でも強かったセクターはなんや?娯楽・ホスピタリティー部門や。専門職・ビジネスサービス部門の強かったけどな。娯楽・ホスピタリティー部門は一月に128000人も雇用を増やしたが、まだまだパンデミック前にレベルに戻るまでは495000人足らんのや。
娯楽・ホスピタリティーにはまだまだ人がいる。労働者が不足しとる。そしてそれが増加していくことで、まだまだレジャー・旅行セクターのブームを支えるやろう。ということでFedの委員はこういうセクターごとの事情をフルにわかっとかんとあかんと思うで。単に特定の分野の雇用だけが増えとるのが今の状況や。そしてリッチがどんどんお金を使っとる一方で、一般市民の消費は大きくおちこんどる。Bed Bath & Beyondなんかひどいもんや。カムバックなんかのぞめん。やけどより高級な店、例えばLVMHとかはどんどん業績を伸ばしとるんや。やけど高級な店はリアル経済を反映しとるわけではないで。
Fedはここのところのモザイクをわかってくれるやろうか?リッチな人がお金を使いまくっとる、サービスへの支出が特に上がっとる、一方で一般の労働者は苦しんどるこの状況をわかって策を講じてくれるやろうか?わいはそれを望むで。わいはあと二回の0.25%の利上げに賛成やが、今の時点でもうきちんとしたハンバーガーやブリトーにありつけなくなっている人が出ているということをわからんとあかんのや。Fedは別に格差を埋めるのが仕事じゃないで。やけど状況は正確にとらえておいてほしいんや。
結論やが、わいはインフレの過熱のおさまり、物価の安定はもうすぐやと思うんや。旅行レジャー部門がホットなのがそれを邪魔しとるし、雇用の強さも演出しとるんやが、そこのところの雇用が満たされれば、状況が良くなったとFedも認識できて、インフレ戦争での勝利を宣言できて、利上げで経済を痛めつけることが終わるかもしれん。たった一部の特定のセクターだけが好調、たった一部の特定の金持ちだけがお金を使う。このモザイクを理解していれば、別にそこのところがホットのままでも経済は思われとるより良くないかもしれないということがわかるんや。
世の中はいつも複雑ですよね。
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