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【ジム・クレイマー】木を見て森を見ずはあかんやって?逆や!森よりも木を見るんや!個別株の動向からマーケットをつかむんや!【Mad Money】

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こんにちはマカベェです。

ジム・クレイマーの5/8のMad Moneyはどうだったでしょうか。

 

よく、木を見て森を見ず、というよな。悪いこととして言われるよな。やけど株の世界ではその格言は必ずしも正しいとは限らん。森、すなわち株式市場全体を見るのと同じぐらい、木、すなわち個別株を見ることが大事な時があるんや。森を見るトップダウン式のアナリストは、債務上限問題が心配、インフレが心配、リセッションが心配、銀行危機が心配とただただ繰り返して、これらの心配がいつ終わるかわからないことを強調する。そしてそれがそのままBearの見方となって、じゃあなんで株式市場は最近上がったりするんやと逆に疑問を持つような感じになるんや。

 

今日はダウは-0.17%、SP500は+0.05%、そしてナスダックは+0.18%と、方向感に乏しい日やった。そういう中でもやっぱり悲観論は渦巻いとる。そういう中で、紋切り型のマーケットの見方じゃない見方が必要になる。アナリストは全体を捉えるかわりに何を視界から外しているのか。そして今なぜ皆ややこしい相場だと感じているのか。それはやっぱり株価が上がっとる銘柄が広範囲に広がってて、どういうことやという感じになっとるからや。そして定石だったら今下がるはずの株が上がったりしとるからや。

 

リーダーシップセクターのミスマッチが見られたら、株価の動きを一般化することは難しくなる。何が今ワークしている株なのかを見ていくと、ややこしさはもっと上がっていく。やけど一つ一つの個別銘柄それぞれを見ていくと、腑に落ちることもあるんや。だから今回は今ワークしているセクターを6つあげて、それぞれの個別株をあげて、トップダウン式に上から考えていくのではなく、ボトムアップ式に個別株からマーケットを捉えてみたいんや。

 

まず一つ目のワークしているセクターは工業株や。Rockwell Automation, Deere, Johnson Controls, Linde, Cummins, Air Products, Honeywell, GE, Eaton, Boeing, Parker。これらは全部良くやっとる。こんなに急激な利上げが続いとる中、なんで工業株は好調なんや?ここでシンプルな点をあげておくと、好調な工業株はだいたい、航空宇宙分野のビジネスをしとるか、脱炭素系でクリーンエネルギーのビジネスをしとるかどちらかなんや。航空宇宙ビジネスにはサイクルがあって、それは普通のビジネスサイクルとは違い、一旦火がつくと上昇基調は長期間続いたりするんや。まだまだ積み上がっとる航空機需要は強いから、勢いは持続すると思うで。

 

大型の航空機を作っとるのはBoeingとAirbusだけや。たった二社や。そして双方の会社ともさばききれる量よりずっと多い量の注文をうけとるんや。Boeingは多くの問題を抱えとっても需要は減退せんのや。ライアン航空からまた大型の注文が入ると思うし、BoeingとAirbusのサプライヤーだったらチャートは素晴らしくなるで。GEの株価の動きを見てみ?あとはCummminsも素晴らしいで。水素燃料電池で動く車をやっとる。そして水素菓子はわいのファンドでも持っとるLindeが作っとるんや。もはやCumminsはオールドスクール的な古臭いエンジン会社ではないで。彼らはベストや。そしてライバルとなるEatonも素晴らしい。

 

経済のスローダウンが心配されとる今、定石的には工業株は下がるべきや。やけど脱炭素社会の未来を見据えて、航空宇宙分野の好調さもあわせて、それぞれの個別株を見たら見方が変わってくるやろ。誰が5-10年前に、こんなことになると思ったやろうか。ここまで脱炭素化のストーリーが広がると思ったやろうか。さて、二つ目のワークしとるセクターはハウジング分野や。Lennar, PulteGroup, KBHomeや。ここにのせてないが、Toll BrothersもDRHortonもや。

 

歴史的に見ると、ハウジング株は急激な利上げ環境下では52週底値をつけるはずや。ローン金利が高くなるんやかな。やけど今はまるでその想定を上下ひっくり返したみたいになっとる。理由はシンプルや。単純にハウジング需要がめちゃ強いんや。ウォールストリートジャーナルが言うたのは、200万から700万もの数の家が不足しとるということなんや。ということはここからまだまだ長期にわたる成長ストーリーがこのセグメントにはあるということや。以前はシクリカルセクターやったのが、長期のグロースセクターになるかもしれんのや。

 

金利状況下で短期金利は跳ね上がっとるが、長期金利はそれほどでもない。なぜなら皆経済の減速を心配しとるからな。ということは、長期金利に紐づいとるローン金利はそこそこ大丈夫ということで、だからFedが金利を上げ続けてもローン金利は下がってくるという一見奇妙な状況が出てきたりするんや。あと、家の値段はどんどん上がっとって、ここ二年間で25%も上がっとる。需要がめちゃめちゃ強いんや。工業株もハウジング株も経済拡大期でこそ良くやる株で、リセッションが心配されとる時は売られるはずやが、今は逆で、個々の銘柄を見るとその理由が浮かび上がるんや。

 

他のワークしとるセクターはなんや?例えばHealthcareのセクターや。Edwards, Abbott, Remed, Stryker, novo nordisk, Medtroni, Merck, Eli Lilly, Vertex, Intuitive Surgicalsや。これらはクラシックなスローダウン株で、工業株とかハウジング株と一緒に上がるのは本来ならおかしいんや。やけど今あげた製薬会社は彼らの新しい製品サイクルを謳歌しとる。後は医療機器株もカムバックしとるで。COVID中は普段の手術が止まって医療機器株も危なかったが、今は緊急でない手術もどんどん復活してカムバックが見えるんや。

 

あと、旅行・レジャーセクターもワークしとるで。American Airlines, The Cheesecake Factory, Delta, Darden, Chipotle, Marriott, RoyalCaribbeanや。ここも需要が積み上がっとるんや。トップダウン式の解析しかできないアナリストは、このセクターは今はフラットであるべきやというやろうが、それぞれの株価を見てみ?明らかなアップトレンドや。わいらは今ポストCOVIDの特別な時代を生きとるんや。今COVIDを経て、お金をつかって限りある時間を楽しく過ごすというマインドになったんや。普通はリセッションに突入しようかという時だとこのセクターは売られるんやが、そうじゃないんや。

 

後は消費者製品株もワークしとるで。Campbell's soup, Pepsico, P&G, Conagra, General Mills, Colgateや。これらの会社は価格決定力があって、コストが上がった時は、それを値上げで顧客に転嫁して、今コストが下がっとるが物の値段はそのままやから利益が増えとるんや。そして最後に皆を困惑させる、今ワークしとるセクターやが、Big Techを抑えときたいで。Microsoft, Nvidia, Alphabet, Meta, Apple, Amazon, Analog Devices, Broadcomや。

 

今のような利上げ状況やとテクノロジー株はクラッシュするはずなんやが、ただこのセクターは今特別なテーマがあるで。それがAIや。Fedがどういう動きをしようとも、AI分野の成長を止めることはできん。今より金利が倍になってもAIに強い、もしくはAIを支える会社の成長は止まらんやろう。

 

ということで、結論やが、今見てきた6つのセクターをひとまとまりに見て、それぞれが全部ワークするような世の中は奇妙やと思うやろう。やけどそれぞれの個別株からそのセクター個別の事情を紐解けば、腑に落ちる状況になるんや。なんで、特に今年、トップダウン方式のアナリストの予想があたらないのか。それは彼らが森しか見ていなくて、それぞれの木を見てないからや。個別株を丹念に見てないからや。トップダウン式ではなく、ボトムアップ式で、個別株からマーケットを紐解くんや。そうしたら今のマーケットの動きが良く分かって、腑に落ちるというものや。

 

 

なるほど、木から森を見るということですね。

 

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