こんにちはマカベェです。
ジム・クレイマーの6/14のMad Moneyはどうだったでしょうか。
この日の注目はやっぱりFOMCとパウエル会見や。Fedはまだまだインフレの過熱の懸念を示して経済はとても強い水準にいるとしながらも、主要政策金利を据え置くことを決定したんや。過去1年余り続いとった利上げがようやく一旦停止することになったんや。利上げ停止という発表の際のFedの会見は不可解やったで。利上げは今回はしなかったといいながら、でもまだまだ油断はできないということがにじみ出とったから。じゃあ利上げすればええやないか?そう思う人がいるのも当然や。
こういう感じやったから株価は上下したんや。声明の発表後急落して、そしてその後持ち直したんやが、今日はダウは結局-0.68%と下落の日になったで。急落後持ち直したからSP500は+0.08%、そしてナスダックは+0.39%とプラスの日になったんやけどな。やっぱりナスダックはクレイジーで止められなくて、元の位置まで戻ったんや。そもそも大きな金額が、今年中に利上げすらあるかもという方向性に賭けられとったんや。やけど蓋を開けてみれば、パウエル議長だって、この先まだ幾分かの利上げが必要になるだろうと多くの委員が予想しとると言うたんや。そしてインフレ圧力は高い状態が続いていて、インフレ率を2%に戻すプロセスにはまだ長い道のりが残されているとはっきり言うたんや。
ただ、なんでそう皆が心配しとるんやったら今回も利上げせんかったんやとなるよな。一方で繰り返すが、多くの人は十分に経済はクールダウンしとると思っとって、今年中にも利下げがあると思っとった。当たり前やが、利上げと利下げを同時にやることはできん。利上げサイクルがほぼ終了したと思いこんでた人が、自らが間違っていたと気づいて、できるだけ早くポジションを再調整する必要がある。ここのところの思考の混乱は今日だけじゃなくて、あと数日は続くと思うんや。
わいは荒野の七人銘柄をあげて、限られた一部の勝者がマーケットの上昇を支えてきたことを以前指摘したよな。GOOGL、AMZN、AAPL、META、MSFT、NVDA、TSLAといった銘柄や。ここからの混乱の局面で、これらの銘柄はまだ大丈夫な方やろう。やけど最近上がったより幅広い銘柄は、実際に今年中の利下げをみんな見込んで買っているところもあるだろうから、そういうところから一時的にお金が抜けるのを待つ必要があるかもしれんで。
物事が複雑になってきてしかも勝者株でマーケットが混雑してきたら一旦調整があるのはごく自然なことや。実際テクノロジー株以外の株が特に今日の午後は下がったやろ。ここのところ、今のラリーを逃したくない、FOMOで株を買っとる人も多くおったやろう。そういう人も物事が一筋縄にはいかないとわかったら株を売って逃げに走るやろう。ただ一方でわいがここでいいたいのは、こういう人たちと行動を共にしていたら大きな儲けはとれないということや。
あなたが大きな儲けを得られる時というのは、多くの人よりも先んじて行動した時や。今大きな儲けを抱えとる人は、ずっと前にポジションを抱えて耐えとった人も多いやろう。わいは利確を考えるべきやとここのところ言うとるんやが、そうしない人は今から少しは売りに耐えんとあかんかもしれんな。わいは下落は続く可能性があると思うんや。多くのヘッジファンドは、一度に全部の売り注文を実行するには規模が大きすぎるんや。彼らは、自分たちが間違っとった、ここまで買ってきたけど売りに転換する、みたいな宣言をすることは一切ないが、でも行動で示すやろう。
その上でわいが言いたいのは、ブルマーケットが終わったわけではないということや。全くそんなことはないんや。わいはもしかしたら、Fedが過剰に経済に対して楽観的な見方をしとる可能性さえあると思っとる。もしかしたらここからまだまだ雇用が減少するかもしれんし、賃金も減るかもしれん。ミレニアル世代は学生ローンの返済を再開させないといけないから、まわりまわって、住宅価格を含むいろいろなものが下がるかもしれん。ただ、住宅価格はまだそういう状態ではないことは、今日のLennarの素晴らしい決算を見たら明らかやけどな。
中古車価格とかも下がって来とるし、わいは可能性としては今のFedの警戒態勢を緩やかにするような方向に事態がもっともっと進むこともあると思うんや。ただそれは一夜にしてなるわけではなく、だからFedは様子を見ようと今日の利上げは見送ったんやけどな。時間を与えるからまだまだ自然に経済が弱くならんかな、ということや。そうならない場合、Fedはまだ利上げモードに戻るよ、ということや。
ここでFedとは関係なく人間の本性について触れておきたい。グリード、強欲さについてや。BullもBearもお金を稼ぐけど、欲豚は死あるのみだと、わいはいつも言うとるやろ。最近マーケットにはあまりに多くの強欲が存在しとる。適度な範囲の欲は問題ないんやが、ある程度を越えると、判断力が曇り、物事があまりに盛り上がりすぎてしまう原因になってしまう。利上げが続けば影響をうけるであろう、AI関連企業の株も、今多くの人がなんでも買いたいと思っとるし、あとは銀行危機も終わったんやないかと思っとる人もおる。Fedが利上げのような厳しい姿勢に戻ることはないと言う人もおる。パウエル議長は強い経済に懸念は示しとるが、実は裏では利下げを計画しとると言う人もおる。でもこれらは全部強欲に目がくらんだ思いこみにすぎないんや。
そういう強欲が生み出す願望に固執する人がまずマーケットから多く去らないと、ここから先の本当のブルマーケットは来ないやろう。多くの人はだいぶ株が上がってから参入してきて、今日パウエルは実質的に債券を買って株を売れと言ったに等しいんやが、それでどれぐらい人が逃げ出すことになるか。まだまだ企業は良い業績をあげとって、やけどわいはここからまだ、せまい株式市場が戻ってくるかもしれんと思うんや。何回も言っている通り、賃金が下がらない限り、そして失業率がもっと上がらない限り、Fedはまだまだ利上げせんとあかんと感じるやろう。彼らは成長をおさえることでインフレを完全にやっつけたいわけやから。
パウエルは降下する飛行機を着陸させたいが、その飛行機には燃料がまだ残っていて、着陸の時にそれが引火して燃え上がるのを防ぐために、ぐるぐると飛行を続けて燃料を消費している、今はそんな感じや。多くの人はもう着陸できると思っとった。まだまだぐるぐる回り続けんとあかんとは思ってなかった。そのギャップが株価の下落につながるやろう。これからまだシェイクアウトが必要や。強欲さによって最近参入してきた人がまたマーケットから退くのを待たんとあかん。そうすることでマーケットは再び上昇基調に戻るということになるやろう。
下落があるのでしょうか。
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