こんにちはマカベェです。
ジム・クレイマーの9/21のMad Moneyはどうだったでしょうか。
今日は厳しい日だったよな。ダウは-1.08%、SP500は-1.64%、そしてナスダックは-1.82%と大きな下落の日になったわけやが、こんな厳しい日にわいらがすべきことは何か、よく考える必要がある。まずやらなければいけないことは、現状を理解することや。なぜマーケットがこんなに下げているのか、その要因を知ることや。それを知ることから始めなければ、じゃあどうやってお金を儲ければいいのかというところには行きつかないからな。ちなみに今日は多くの人が株を売ったが、売り手はわいらよりももっとマーケットを知っとると思うか?実はそうとは限らないんやで。
実際のところ、人々が売る理由は無数にあるわけやが、この売りに流されて自分も売らんとあかん、みたいに考えたり、自分の判断を疑問視するのはやめるべきや。こんなに大きな下落の日でも、売っとる人が全員正しいわけでもなんでもないで。ただ季節性ということもあるしな。わいはヘッジファンド時代の14年間、9月は良く株を売っとったものや。ただ、だからといって全てをシーズナルパターンで済ませていいはずがない。今の特定の下落の背後にある理由を詳しく知ろうとせんとあかん。ということで、今日株を売った典型的な人たちの心の中に入り込んでみようやないか。典型的な売り手の理由、6つを挙げてみるで。
まず一つ目の理由は金利や。めちゃめちゃ妥当な理由や。20年物の国債がほぼ4.8%の利回りや。下手したらこの高い金利は株を売って債券市場に移行するのに十分なリターンかもしれんほどや。長期金利がこれほど高くなったのは16年ぶりなんや。金利が上がったら株価が下がるのは自明や。わいは、金利が上昇したら、インフレは鈍化すると思うで。だから、インフレのために売却された株は、インフレがおさまったら大きな恩恵を受けるやろうことを考えると、わいは今の長期国債から得られるリターンよりも、結局は株式にうまく賭けていたお金からのリターンの方が良くなると思っとるんや。
確かにリスクフリーのリターンを得るために株を売りたいと思うのは合理的かもしれんが、だからといって株式投資をすることが間違っているなんていうことはないで。まあでも債券が株式と真剣な競争を持つようになったということは理解できるし、多くの人が株式を売却するための合理的な理由として債券を挙げることも受け入れるけどな。ただ債券金利の上昇だけが理由ではないんや。どんどん次にいこうやないか。
典型的な人が株を売った第2の理由は、マクロ経済的な弱さや。最近この言葉をよく耳にするで。例えば今朝、シスコがデータ分析ソフトウェア企業であるSplunkを280億ドルで買収すると発表したんや。シスコのCEOであるChuck Robbinsと、Splunkを運営するGary Steelは、共に朝の番組のSquawk on the Streetに出演してくれたわけやが、その時にマクロの逆風について語っとったんや。マクロ経済の弱さは、Splunkの買収プロセスを進めることを確実に阻害はするやろうが、契約を止めることはないやろう。しかしマクロ経済が弱くなっていっているということは難しい状況や。
第三の典型的な売却理由は、ただただ怖いから売る、ということや。ただ怖いだけなんや。大きな損失を恐れていたり、例え小さな損失でも耐えられなかったり、とりあえず利益は確定しとかないと思ったり。そうやって事あるごとに利確をしたり売却したりするのは、年次ベースで、もしくはそれより頻繁にパフォーマンスを厳格に評価される、巨額の資金を動かすプロのマネーマネージャーにとっては理にかなっとることかもしれん。ただ、一般の投資家にとっては理にかなってないんや。
なぜなら、往々にして、一回売ってしまうと株というのはそれより良いレベルで買い戻すのが、意外に難しかったりするからや。もしここからの株価下落を決めつけていて、必ずより良い値段で株を買い戻すことができると決めつけている人がいたら、そんな考えはおめでたいというしかないで。ほとんどの一般投資家にとってそのような動きをするのは難しいんや。結局のところ、怖くなった時に売って、怖くなくなった時に買うという、心理的に楽な方に流されることをやっていると、高く買って安く売るなんてことになりかねないで。往々にして儲かる時は売りづらい時に売って買いづらい時に買った時だったりするんや。
第四の売却理由はFedやで。多くの人が昨日のFOMCの結果やパウエル議長の物言いで、ああこれは株を売らんとあかんというとる。実際パウエル議長は、インフレが鎮静化しなければまだまだ経済の減速が必要かもしれないと述べてとるわけやが、ということはまだまだ人々が解雇されないといかんということかもしれん。彼は繰り返し、2%のインフレ率に到達しなければならないと言及しとって、わいらは今そのほぼ2倍のインフレ率や。
ただ、今の時点でFedが本当に売却する理由なんやろうか。インフレとの戦いの中で、Fedは長期的な資産、例えば株の価値をきちんと保持しとるように見える。確かにこれからまだ株価は下落するかもしれんが、わいのお薦めはPowellの言葉を信じることや。彼は、物事がよくなる前にしばらくの間、厳しい状況が続くだろうと述べたんや。昨日の会見はしごく真っ当な意見やと思った。それ以外どういう見方があるんや。Fedを運営しとるのは賢人や。狂人やないで。合理的な人物が、Fedの長としての彼の指示の一部としてインフレを下げることを望んどって、失業などの副次的なダメージがあることは受け入れざるを得ないというとるんや。
じゃあここからどうすればええんや?まだまだインフレが起こる場合には、わいが例えばわいのファンドで今日まさに買ったように、石油株を持ったりしたらええんやないか。今日はCNBC Investing ClubのMonthly meetingがあったわけやが、文字通りインフレに強い株をわいは買って、Fedがインフレとの戦争に勝ちそうになったらそういう株を手放せばええんや。
第五の売却理由は、政治的な風向きや。わいは今二つの政党が非常に悪い関係を持っていることを認識しとるで。30日真夜中までに議会がつなぎ予算案を可決できなかったら、新会計年度が始まる10月1日から政府機関が一部閉鎖に陥るリスクが高まっとるんや。確かにこれは大事やと大騒ぎすることはできる。ただ、これがあなたの株の大部分に影響を与えることはないんやないかと思う。確かにアメリカの政治は疲れ果てていて、落胆を生み続けていて、とても悲惨や。ただわいはそれはすでに市場に織り込まれていると思うで。
六番目の理由はストライキや。思えばわいらは長い間平和な労使関係に恵まれてきた。平和な時代しか知らない人は、デトロイトで何が起こっているのか信じられないやろう。ただこの国の労働者のうち、今やわずか11%しか組合には加盟していないんや。だから俗に言う、リップル効果、波及効果は大きなものは起こらんと思うで。全面的なストライキがおこったらその影響は広範に及ぶと考えとる人もおるが、そしてそのリスクは大いに警戒されるべきものやが、ただわいは個人的には、ビッグ3は交渉を停止して、もしUAWがきちんと和平を結ぶ意向がない限り、今後5ヶ月間でもなんでも、すべての従業員は働かなくていいと言うべきや。
5カ月というのはUAWのストライキ基金が処理できる期間よりもはるかに長いんや。わいは、もし、今後労働組合の波が来てひどいことになると思って株を売却している人がいるのなら、その人はホームワークを十分にできていないんやないかなと思うで。さあ、ここまで6つの理由を挙げてきたが、仮にこれらを「ビッグ6」と呼ぼうやないか。いくつかは理にかなっていると思うが、そうではないものもあるで。そして、理解しなければならないのは、マーケットがどんどん下落するたびに、これらの売却の理由が重要性を、関連性を失っていくということや。株価が安くなったら売却理由がどんどん薄くなっていくからな。
結論やが、株価がどんどん下がるにつれて、売却理由は無くなっちくという見方をするべきや。株価が下がるにつれ、ネガティブ面はどんどん織り込まれる。それが投資というものの考え方や。下がるにつれてただ怖いという理由でつられて売るのは、それは投資行動ではないで。まさに愚行、愚かさと呼ばれる行動なんやで。
下落はどれぐらい続くでしょうか。
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