こんにちはマカベェです。
ジム・クレイマーの10/11のMad Moneyはどうだったでしょうか。
わいらは今この時点で、プロフェッショナルが株をどのように買ったり売ったりするのかについて改めて認識しておく必要があるで。プロフェッショナルなマネーマネジャーは、一般の人々と同じように株の売買をするわけではないんや。今、なんでプロフェッショナルを理解しなければいけないのか、それは多くの理由があるんやが、顕著な例として、いわゆるGLP-1受容体作動薬と言われとる減量薬の影響をとりあげたいで。今世間の話題をさらっとる、Novo NordiskとEli Lillyによって作られたこれらの薬は複数の用途があって、わいがこの株式マーケットに長年いる歴史の中でも最も強力な、破壊的なコンセプトの1つになっとる。
これらのことをコンセプトと呼ぶのはなぜかというと、多くの場合、まだまだこの薬の有用性が現実として皆にいきわたってないからや。ただ、わいはもうだいぶ前から、例えばEli LillyのMounjaroは史上最も売れる薬になるかもしれんと言うてきた。だからわいのファンドはEli Lillyの株を持っとるし、わいの熱量にようやく今ウォール街がおいついてきたかのようや。今日だってEli Lillyの株価は4.48%も上がって史上最高値を付けたんや。株式市場全体を見ても、ダウは+0.19%、SP500は+0.43%、そしてナスダックは+0.71%と上昇の日になったんやけどな。
わいがここで強調したいのは、破壊的なコンセプトの前に株式を買わんとあかんということや。そしてプロであればあるほどストーリーを先取りするから、株式市場はコンセプトの先を越してしまうことがあるということや。Novo NordiskとEli Lillyは、血糖値を下げることで2型糖尿病の人々を助けるための毎週の注射薬を販売しとる。これらの薬はその糖尿病の用途のために承認されとる。Novo Nordiskの薬のWegovyは、食欲を抑えて空腹を抑えるのを助けるためにも承認されて、これは大成功や。Eli Lillyの薬はまだ減量のために承認されてはいないんやが、Novo Nordiskの薬と同じ作用機序を持っとるから、オフラベルで使用されとる。
これらの薬はもう、需要が爆増しているために供給が不足してきとる。わいらはこれらのGLP-1受容体作動薬が多くの異なる業界に影響を与える可能性があることを知っとったやろ?わいもさんざんこの番組で言うたはずや。だけど、こんなに直近で大きな影響が出てくるとは多くの人は思ってなかったんや。ただその影響がつまびらかになったのは、国内最大のリテールの一つであるWalmartが、一部の食品販売の減少の理由として先週GLP-1受容体作動薬を挙げたからや。
Walmartはその時点で食品販売というとったんやが、結局今になって皆がわかってきたのは、影響をうけるのはジャンクフードの販売ということなんや。Conagra Brandsはたくさんのスナックを作っとる。PepsiCoはFrito Layの所有者で大きなスナックビジネスがある。株式市場というのは予測機械なんや。現在よりも未来がより重要視されるんや。特にプロのマネーマネジャーは迫りくる未来におこることをただ座して待ったりはしない。いち早くそれに備える行動をする。
今現在食品会社の業績がGLP-1受容体作動薬の影響をうけてなくても、そんなことは関係がない。未来が大事なんや。そうなると、PepsiCoとConagraだけじゃないで。ここら辺のセクターに含まれるものを全部つぶしにかかる。JM SmuckerもKellanovaもHersheyもHormel foodsもMondelezもCampbell Soupも、全部や。こういう株を、成長が遅くなるであろう未来のために、今ですら持ちたくないと思ってしまうんや。そして株を売るという行動をとる。
もちろん、もしあなたが勇敢で、今これらの株が売られすぎで、今こそこの株を買う時だと思うなら、それはそれでとめないが、やけどそうする前に考えてもらいたい。例えばあなたが、キャンディーがあなたの健康にとって良くないことを知っていて、しかもGLP-1受容体作動薬で食欲が落ちた場合、なんでまだ同じ量のキャンディーを食べることになると思える?そうならんと思わんか?そうであるならば、食品株の未来は暗いと思わんか?そうならば今行動しない理由がどこにあるやろうか?間違っていたら、それが分かった時に買い直せばええわけやから。
しかしここまでGLP-1受容体作動薬のニュースはある程度知れ渡っていたのに、なんで今日更に大きな株の動きがあったのか。それは、まだまだ新しい用途が続々と出て来とるからや。例えば今日、Novo NordiskのOzempicが腎不全の臨床試験で驚くほど早期に有効性を示したと発表されたんや。あまりに効果が明らかで臨床試験が途中で中止されたほどや。だから透析装置やサービスを手掛けるDavitaやBaxterの株が大きく売られとる。それぞれ-17%と-12%や。
血糖値モニターを売っとるAbbottも今日-5%や。Abbottなんかは、GLP-1受容体作動薬が血糖モニタービジネスにとってプラスであると断言しとるんやで。彼らが言ったことを引用すると「体重減少薬のようなGLP-1受容体作動薬は、グルコースバイナリシステムのような糖尿病を管理するために人々が使用する他のツールの必要性を排除することはないどころか、モニタリングの必要性を増加させることすらある。」というとるんや。今続々と出てきている「新しいデータは、より多くの人々が短期および長期の行動変化を行うために体重減少薬と連続的なグルコースモニターの両方に依存していることを示しています」とはっきり言うとる。
ただAbbottの株も、Dexcomの株も下落しとる。彼らの未来の成長は影響を受けるとみられとる。GLP-1受容体作動薬は睡眠時無呼吸症候群にも関わると考えられていて、今臨床試験が進行中やが、だからResMedの株も今日は-4%と下落しとる。ロボット手術システムのIntuitive Surgicalは体重減少のためのバリアトリック手術とかに関連しとって、ここも影響を受けるとみられて株は-5.4%も今日一日だけで下がっとる。実際最近のカンファレンスコールで、Intuitive Surgicalはすでに成長に陰りが見られると認めてもいる。ちょっとした陰りやが、やけどこの株のようなバリュエーションの高い株において成長がかげったら、それは死を意味するで。
他の医療機器株も軒並み下がっとる。JNJもMedtronicもBoston Scientificも。繰り返すが、プロのマネーマネジャーは、GLP-1受容体作動薬がどれぐらいの影響力を持つのか、実際にはっきりするまで待とうなんていう悠長なことはせんのや。後、医者は、もしあなたが飲酒をする人であっても、GLP-1受容体作動薬を服用するべきだというとるから、まだまだここから広がっていくんや。だからBrown Forman、Jack Danielsみたいなお酒の製造業者の株も打撃をうけとるわけや。
結論やが、とにかくプロであればあるほど、確実な証拠を待つことは決してしない。そんなことをしていたら遅すぎる。彼らはすぐに動く。なぜならば彼らの目的の一つとして、その行動そのものではなく、他の人々がおいおい後追いで反応することを予期するということがあるからや。その反応よりも前に出ないと儲からないことを、プロであればあるほどわかっとる。下手したら噂で動く表面的な人々というレッテルを張られがちで、そもそもマネーマネジャーは相互に表面的な人々なんやが、こういうことを知ってわいら自身の投資に活かしていかんとあかんのや。
GLP-1受容体作動薬が凄いことになってきましたね。
記事に価値を感じていただけた場合、Amazon JapanもしくはPayPal経由で投げ銭いただけると励みになります。
応援よろしくお願いします。