アメリカ発ーマカベェの米株取引

アメリカ在住マカベェがジム・クレーマーの発言等の米株情報をアップデートします。

景況 銘柄

【ジム・クレイマー】え、もう!?デフレへの転換局面に注意!多くの会社に悲しみが訪れる!?【Mad Money】

投稿日:

 

こんにちはマカベェです。

ジム・クレイマーの11/16のMad Moneyはどうだったでしょうか。

 

勝利の呪いとでも言おうか、成功の痛みとでも言おうか。ここまで大きく株価が上がってきて、それに対する感謝の念を人は簡単に忘れてしまって、今日のような日はいけてないと思いがちや。ダウは-0.13%、SP500は+0.12%、そしてナスダックは-0.07%やったで。今日のような日は落胆させられる?でも今日のような日は、これからもっとたくさん来るかもしれん。それに慣れんとあかんと思うで。今日のような日の負の面はどこから来ているかと言うと、部分的にはデフレーションの暗い側面から来とるんや。

 

わいらは皆、パウエル議長ががインフレの災厄を抑えることを応援しとるよな。そして彼はそれに成功してきている。Fedは金利を上げ続けてきて、これにより、お金を借りることがより高くつくようになり、さまざまな業界が徐々に影響を受けてきた。そしてインフレの戦争に勝ちつつあるわけやが、残念ながらわいらは、このインフレとの戦いが多くの犠牲を生むことも知っとる。その一部が今夜わいが話したいことや。例えば典型的な例を挙げてみると、今日のWalmartの決算や。

 

Walmartはアメリカ最大の実店舗小売業者で、今朝決算発表をしたんやが、株価は-8%と急落したんや。わいは決算の数字は売り上げもEPSも予想をビートして良かったと思うが、ただダメなところもあったんや。特に10月の最後の2週間、売り上げが急激に落ち込んだとCFOが発言して、わいはその中に新たにデフレーションの影響を見つけたで。Walmartはここまで素晴らしかった。なぜなら彼らはインフレ環境中に常に最高の価格を提供しているから。ただそれは同時に、もしインフレがおさまって価格が下がり始めたら、最初にデフレの痛みを感じるリテールになるということも意味しとる。それが今回のWalmartのぬるい同店売上高の数字の理由でもあるんや。

 

価格が上昇している間はWalmartはむしろ問題がなかった。既存店売上高がどんどん強くなっていくという内在的なバイアスがあった。当然やろ?インフレで物の値段が上がったら、文字通り店舗の売上高が上がるやないか。Walmartは毎週何千万人もの人々が買い物をしていて、皆Walmartには物の安さを魅力に感じとるんや。今、インフレが終わってデフレ的になるとしたら、Walmartは商品価格を下げる必要があり、そうなるとどうなる?既存店売上げ高の比較は、過去に比べて悪化するのは目に見えとるやろ?簡単な算数や。これが今までの状況からよりデフレ的になるということなんや。

 

いままでずっとインフレの過熱があって、それに基づいて常に強くなる一方だった既存店売上高の数字に慣れてしまった投資家達は、ここからの減速に拒否反応を示すのも当然や。Walmart株はだから急落した。でも、あなたがいろいろよく考える投資家やったら、でも待ってジムクレイマー、Targetの方の既存店売上高の方が弱かったのに、なんでこっちの方は決算後株価が上がっているの?という疑問を持つやろう。ダブルスタンダードではないか?と思うやろう。

 

その問いに対する答えはもちろん、ダブルスタンダードだということや。ただなぜダブスタかというと、それにはここまでの経緯という理由がある。Walmartと違いTargetはそもそも今回の決算で全体的に弱い数字が予想されとったんや。そもそもここまでの株価の動きも惨憺たるものやった。それが、今回の決算でいきなりポジティブで、それを誰も予想していなかったためにポジティブサプライズを生んだということや。ということでWalmartとTargetを分けたものは、決算に対するハードルの高さや。Walmartの以前のパフォーマンスは素晴らしかったから、彼らの期待値は上がってしまっていた。一方、ターゲットのハードルはめちゃめちゃ低かった。そういうことなんや。ただ、ここからインフレ局面からデフレ局面で対応を迫られるのはどちらも一緒や。

 

他にも高い金利とそれが顧客に与える変化から苦しんでいるのは誰や?Palo altoNetworksはどうや?昨日発表された決算で売り上げもEPSも予想をビートしたものの、今日は株価が5%以上も下がっとる。CEOのニケシュ・アローラは、お金を借りるコストが高くなっているため、顧客に資金の余裕がなくて、彼らが契約をより短い期間でするようになっていると語ったんや。短い契約は低い請求額を意味するから、これはWalmartの既存店売上高の減速と同様や。未収請求を考慮した売上高であるビリングが予想を下回っとるということはそういうことや。Palo alto Networksのような会社にとってビリングはとても重要な指標なんや。

 

さて、今日は原油価格が5%も下落したんや。わいは中東の戦争が制御不能になって、中東全域に地域紛争が広がって、もしかしたら石油価格が上がるんやないかと予想しとった。1973年のヨム・キプール戦争の時も石油価格が急上昇したからな。ただ1973年の再来を求める石油の上昇に賭けた投機家たちは、自分たちの思い通りに物事が進まなかったから、我先にとポジションを解消して今の状況から抜け出そうとしとる。そして石油価格の低下は石油使用量の減少とパニックの緩和から来とるんや。

 

インフレの観点からすると明らかにこれは良いニュースやが、石油株はみな大きく下落をしとる。CVXなんか52週安値なんや。OXYはウォーレン・バフェットによって高く評価されとるが、わいはこの会社も、買収提案を受けない限り、まだまだ下がっていくと思うで。さあ、じゃあこれからどうしていけばいい?どうやってポートフォリオを構築していけばいい?わいはデフレーションから恩恵を受けるのは誰かということを考える必要があると思うんや。そしてデフレに備えていた会社を探すべきやと思うで。

 

例えば、Costcoは価格レベルを監視していて、デフレを期待するだけでなく、サプライヤーからの低価格を厳しく要求して価格を抑えることで他のリテールに比べてデフレを推し進めてきたと言えるやろう。あとは、インフレが終了しても価格を下げる必要の無い、プライシングパワー、価格決定力を持った会社がええやろう。例えばMicrosoftや。彼らの製品の価格設定には限界がないようや。MicrosoftのCoPilotAIアシスタントは絶賛されていて、今朝の素晴らしいパイパー・サンドラーの調査では、回答者の64%がメール処理にかかる時間が短縮され、70%がより生産的になって、77%が無料期間を超えたらCoPilotを注文すると答えたんや。これこそがキングや。インフレもデフレもものともしない。わいはAdobeだってServiceNowだって、こういうAIパワーを顧客に可能にさせる会社は凄まじい価格設定力を持っとって、だから彼らの株はこれからも高値やろうと信じとるで。

 

結論やが、Walmartが急落し、Targetが高騰したが、どっちもデフレに直面する。石油価格の下落は更なるデフレ状況をつくる。今までインフレインフレといってきて、いきなりかよと思うかもしれんが、それがFedがインフレとの戦いに勝ち始めるときに実際起こることなんや。インフレスパイラルが破られるとデフレ化がはじまるわけや。この状況は多くの企業の売り上げにとって悪いニュースや。まだまだ急速にどうなるというものでもなく、状況が整理されるには時間がかかるが、低い消費者価格とこれから株式市場はつきあっていかんとあかんのや。ばいばいインフレ、というのは素晴らしいことやが、ただインフレからデフレへの転換局面は一時的とはいえ多くの会社にとって悲しみをもたらすことを覚えておかんとあかんで。

 

 

状況の変化についていきたいですね。

 

記事に価値を感じていただけた場合、Amazon JapanもしくはPayPal経由で投げ銭いただけると励みになります。

 

応援よろしくお願いします。

にほんブログ村 株ブログ 米国株へ
にほんブログ村

米国株ランキング

-景況, 銘柄
-

Copyright© アメリカ発ーマカベェの米株取引 , 2024 All Rights Reserved Powered by AFFINGER5.