こんにちはマカベェです。
ジム・クレイマーの12/21のMad Moneyはどうだったでしょうか。
2023年が終わろうとしとる。今年は株式市場にとっては素晴らしい年になった。ただ、それは改めてふりかえってみて初めてわかることや。2023年が始まった時はここまで素晴らしい年になると思っていた人は多くなかったやろう。特にプロのマネーマネジャーはいろいろと間違えたんや。この2023年を締めくくるにあたり、マネーマネジャーが間違えた10のことをおさらいして、2024年のこと、更にそれ以降のことを考える時の教訓にしたいと思うんや。
まず一つ目やが、銀行危機について間違えたんや。春にクラシックな銀行危機が発生したのを覚えとるか?いくつかの地方銀行が満期まで保持していた長期債に多くのお金を投じていることが発覚して、それは普通は問題ないんやが、Fedが続けてきた急速な利上げの影響で債券の価格が下落して、債券の売却で損失が出たことで経営への懸念が高まって、預金の引き出しが相次いで状況がめちゃめちゃ苦しくなったんや。そして、まずは3月10日にシリコンバレーバンクが破綻して、懸念は他の銀行にも広がって、3月12日にはシグネチャーバンクが破綻した。そして、ファースト・リパブリック・バンクも預金流出が止まらなくなって、11の大手金融機関から預金を受け取る異例の支援策がとられたんやが、それにもかかわらず5月1日に経営破綻したんや。皆この時の雰囲気を覚えとるやろ?JPモルガンなどの安全な避難所的な銀行を除くすべての銀行株が大幅に下落して、この世の終わりみたいになった。ここからの株価の上昇に乗り遅れた、間違った人はまずここでこの危機にとらわれて、必要以上に危機感を膨らませてしまったんや。
二つ目の間違いは、この銀行危機から端を発した危機感を修正できない人が多くいたんや。Morgan StanleyのMike Wilsonのように年がら年中弱気なことを言うとる男に引っ張らて方向転換できない人がいたとしたら、それは大きな間違いやったんや。ネガティブな人たちは2018年のような年は正しかったが、2023年は全く間違っとったんや。方向転換のできなさというのは典型的な古くからの問題なんや。
人々が2023年を見誤った3番目の要因は、多くの人がパウエル議長がうまく経済をハンドリングできると思っていなかったことや。パウエルがこれほど効果的に、経済をクラッシュさせることなくインフレを打ち負かすために十分な高い金利を設定できるとは信じてなかったんや。ソフトランディングは夢物語やと思われとった。経済は壊れるしかないと思われとった。でもそうじゃなかった。ソフトランディングは実際に今現実になっとる。
四つ目の間違いは、夏に長期金利が急騰したんやが、それでまたびびってしまった投資家が多かったということや。ただ、その長期金利の急騰は、大部分が不十分な債券発行スケジュールによるものだったりもしたんや。そこのところの、債券発行スケジュールを含めた読み間違えというのものもプロでさえ犯してしまったりしたんや。
5番目は、JPモルガンのCEOジェイミー・ダイモンが危険な世界を警告してそれを信じてしまったことや。ダイモンが言うように、ロシアとウクライナも、中東情勢も、それは危険な世界で間違いない。やけど彼のような人が、今は何十年に一度の危機やと煽ってしまうと、それを信じてしまう人もいて、それで株式市場から降りた人は間違いだったんや。結局株式市場は業績にのみ関心があるということが改めてわかったで。
6番目の間違いは、テクノロジー会社が高金利でやばりと思ってしまったら、後は皆がAIについて騒ぎ出したけどそんなもの儲けにつながるはずはないと決めつけた人が多かったんや。ここまでのNvidiaや他のAI関連株の業績と動きを見たらいかにAIを信じないのが間違いだったかがわかるやろ。
7番目の間違いはまたFedとパウエル議長に戻ってくるが、彼らはインフレをきちんと抑えることができないと思った人が多かった。今やいろいろな数値がインフレの鈍化をしてしとる。そして利下げの議論までテーブルにのるようになっとるんや。
8番目の間違いやが、わいはいつも億万長者のアドバイスを聞かないように言うとるやろ。なぜなら、超富裕層は超リスク回避的だからや。今年はその完璧な例やった。億万長者はテレビとかに出演して延々とネガティブなことを説教して、多くの人を市場から締め出しとる。それは間違っとるんや。わいらは、裕福な人は何か特別なことを知っとると思いがちやが、往々にして彼らのアドバイスは、あなたが同様の資産を持っていて富裕層である場合を除いて、役に立たないことを覚えておいてくれ。
9番目の間違いやが、Bearに賭けている人たちはSP500全体の動きは注目しとったが、個別株にはそれほど注意を払ってなかったんや。だから彼らは各々の会社で状況が大きく上向いとるという多くの事実を見逃したりしたんや。それは間違いで、わいはいるも言うとるやろ。わいが好きなのは個別株の動きから経済を読み解くことなんや。
最後に、10番目の間違いは、ベアマーケットがそんなに長く続かない傾向があることを多くの人が忘れていたということや。結局Bearは10月にみんな降参した形になって、次世代のBullが現れた。Bearが短くてBullが長いのは時代を超えた伝統ともいうべき傾向や。
ということで、手短にここまで多くの人が思い違いをして2023年の10のことを挙げたが、ここから先の株式市場を考えるうえで、普遍的に使えるヒントがいっぱいあったやろ?株式市場は経験が大事な場所やが、自分の中でどれほどきちんと過去のことを理解するかでここからのマーケットでそれほど儲けを生むことができるのかという面も変わってくるかもしれん。わいはそういう意味で、まだまだMad Moneyで大事なことを伝えていきたいと思っとるんや。
2024年もいい年になりますように!
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