こんにちはマカベェです。
ジム・クレイマーの4/4のMad Moneyはどうだったでしょうか。
株式市場に相対する時、わいらはどうするべきやと教えられてきた?この先のことを考えろと言われてきたやろ?この先どういう状況になるから、株価はどうなる、そう考えろ、と。そして過去を振り返るのは無意味だと教えられとる。それは実は株式市場だけでなく、他のビジネスでも大事な教訓になっとる場合もある。ただ、あえて今このタイミングで、わいはそれは間違っていると言いたい。時には過去があまりに狂っていて、それが全てを歪ませてしまう時がある。例えばわいらが近年経験した中で言うと、COVIDがそれにあたるんや。
COVIDのパンデミックで多くのことが中断され、パンデミックが2年以上前に終わったにも関わらず、今でもパンデミックの影響はわいらと共にある。しかも、もうだいぶ前に終わったことと思われとるから、COVIDからの流れを意識する人が少なくなっている。わいはそれを変えたいんや。過去の流れを軽視することを変えたい。なぜなら過去と現在、未来を一連の流れとして捉えることができれば、より多くのお金を儲けることにつながるからや。なんで今のタイミングでそのことを言いたいのか、それは皆あまりに近視眼的に、例えば今日の株価の下がりだけに集中しとるからや。
この日、マーケットは一日の大半で活気づいていたわけやが、中東情勢の緊迫化が報じられて、供給が十分にもかかわらず原油が急騰して、国債に逃避買いが入った。多くのトレーダーが、ウクライナと中東の両方の戦争が拡大すると考えていて、そんな中でミネアポリス連銀のカシュカリ総裁が、インフレ鈍化の進展が滞る場合、年内の利下げは必要なくなる可能性があると言うたんや。おいおい、パウエル議長に話をさせてくれよ、とわいは思ったわけやが、こういう状況になったら株は売られるよな。ダウは-1.35%、SP500は-1.23%、そしてナスダックは-1.40%と大きな下落の日になったんや。
わいは今のマーケットは買われすぎの状態にあると言うてきたわけやが、こういう下落が続いたらそうではなくなる。でもどっちにせよ株価の動きは良くない。ただ短期の株価の動きにとらわれるのではなく、こういう時こそ今のマーケットの文脈を流れとして理解する努力をせんとあかん。そしてマーケットの文脈という意味で言うと、わいらはまだまだCOVIDの要素を抜きに今のマーケットを理解することはできないんや。今日SP500で一番上がった株は何か知っとるか?Conagra Brandsや。5.44%も上がったで。
Conagra Brandsといえば、冷凍食品を支配しとる会社や。COVIDのパンデミック以来、Conagraの冷凍食品のhealthy choice bowlは大成功を収めとった。ミレニアル世代やZ世代の独身者たちは、これらの速くて安価な料理にぞっこんで、レストランにいけない時もこういうのを食べてしのいだんや。ただ、ポストパンデミックのインフレでスーパーマーケットでほぼすべての価格が急騰したんや。価格上昇は、特に特別な方法で包装されたり輸送されたりする必要があるもの、例えば冷凍食品などにおいて顕著やったから、Conagraは直接的な打撃をうけた。
Conagraは製品の価格を30%上げる必要があったりして、だから週7日間食べていた人たちが、週5日間に減らして残りの2日間は他のを食べよう、レストランも開いているし、となっていった。そして2023年はどんどんConagraの株は下落しとったんや。ただその状況が過去のものになりつつある。若い人たちは自炊をするのにうんざいしていて、また頻繁に冷凍食品を食べるようになっとる。スーパーで冷凍食品の通路は再び賑わってきとる。わいはこの現象が単なる一四半期の現象にとどまるとは思わんで。この状況はしばらく続くと思うんや。
ただ、今のこの株の復活を理解するには、その前のこの株の落ち込みを理解する必要があり、その落ち込みを理解するにはその前を理解する必要があり、それがCOVIDによって引き起こされたものだから、結局COVIDからの流れを理解せんとあかんということになるんや。そうでなければ似たような株の上がりをみすみす見逃してしまうことになるで。今日のような下落の日において、今日のナンバーワン銘柄に注目すべきとわいが言うのは、一過性の下落にとらわれるのではなく、流れを捉える大切さを言いたいからや。
あとは例えばどんな例がある?直近で大きな打撃を受けとる2つの企業、UnitedHealth GroupとHumanaは長い間素晴らしい株やったんや。ただ、今の株価の下落は凄まじい。これも理解するにはCOVIDまで話をさかのぼらんとあかん。COVIDのパンデミック中には、COVID患者で病院は溢れたし、アウトブレイク防止ということもあって、何百万もの人々がCOVIDが落ち着くまで緊急でない手術を延期したんや。これにより、健康保険会社は儲かった。プレミアムをもらいながら、でも手術に関わる費用等を負担する必要がなかったからや。
ただ、その後当たり前のことやが、ポストCOVIDの時代には手術室が込みまくるようになった。そうなったら健康保険会社は儲からんようになる。そうなると値上げをしたい、となる。ということで例えばメディケアアドバンテージのポリシーの価格を引き上げることで、何とかつじつまを合わせようとしたんや。やけど値上げには政府の承認が必要で、そしてこの前の、政府が値上げを認めなかったというニュースで株価が打撃をうけとるというわけや。もとをただせばこの株の動きもCOVIDからの流れであることはわかるやろ。
DisneyもCOVIDのパンデミックの時に大きな打撃を受けた。誰もテーマパークや映画館に行かなくなったんやから。最悪の状況の中でDisney Plusでなんとか盛り返して、その成長目標を達成するためにずっと必死やったんやが、それは会社のキャッシュフローによって裏打ちされてはいなかったんや。そしてどんどんコストがかさむだけになり、これが、ネルソン・ペルツが取締役の席を狙う価値があると考えた大きな理由なんや。ただ、ペルツが騒ぎ立てたことで状況は改善して、しかもパンデミックが薄れるにつれて旅行の追い風ブームが再び現れた。わいは、ペルツの本来の思惑とは違うとはいえ、ペルツが経営陣をつついたことは株価の今の状況には大きかったと思うで。彼は取締役入りのチャンスは損なったけどな。プロキシーファイトでは現CEOのボブアイガーが勝利したからな。
後は、今クルーズ船の株が過去18ヶ月間で最もパフォーマンスが良いということに皆さん気づいとるやろうか。でも多分、乗組員とかにとっては不思議に思えるかもしれんな。なぜ今になって、と。でもこれもほとんどCOVIDからの流れの影響や。パンデミックの時のこの会社の株はそれは恐ろしいものやった。ショートセラーがこの株を格好の獲物と捉えとった。ただ、クルーズ船が倒産しないためにいくつかのリファイナンスが行われ、CEOたちは月日が経つにつれて心配する必要はないと言いはじめた。
なぜ心配する必要がなかったのか。なぜなら、COVIDが終わったら顧客は常に彼らにとってお得だと感じられるレジャーのクルーズへ戻ってくると知っとったから。クルーズは単に楽しいから。それにもかかわらず、ショートセラーはクルーズ株を絶え間なく、容赦なく売り続けたんやが、でも結局のところCEOたちは正しかったんや。顧客は戻ってきたし、ショートは押し戻された。その結果、例えばRCL株はパンデミックが本格化した2022年末の37ドルから、現在は135ドルまで上昇したんや。この大きな上昇の要因は、ショートセラーがどんどん買い戻しているからや。
COVID銘柄といえば、Pelotonがあるよな。この株はポストCOVIDで株価の勢いを失ったままや。こういう流れも何もない株がありつつ、やけど例えば家具の会社のWilliams Sonomaはどうや?COVID中にこの株は大きな上昇をとげた。皆家にホームオフィスをつくらんとあかんかったから、とぶように家具が売れたんや。ただ、ポストCOVIDで一気に需要の反転かおこり、在庫も積み上がり、株価は半減した。ただそのポストCOVIDの二日酔いが終わると、CEOのLaura Alberの手腕もありビジネスのアップサイクルを取り戻し、株価は再び倍増どころか、ほぼ3倍になったんや。
ポストCOVIDの後遺症としては、パーソナルコンピューターの分野もひどいものがあった。DellやHPの株はCOVID時代の反動から株価は大きく下落したが、その後でも、HPはそこまで何もなってないが、DellはNvidiaとのビジネスをがっちりつかんで、Generative AIの盛り上がりと共にどんどん株価を伸ばして来とる。こうやって見ていくと、多くの株が流れの中にいるのがわかるやろ?今からどうなるか、だけが大事なのではないんや。多くの株は過去によって制御されてとって、過去を理解しようとすればCOVID後の動きから理解せんとあかんということなにゃ。
結論やが、今、わいらは高騰する石油価格がインフレにどのような意味を持つかということに直面しとる。これもCOVIDからのインフレからの流れや。この経済を理解したいなら、過去に何が起こったかを知り、それを将来に向けてどのように展開できるかを探ることが全てといっても過言ではない。パンデミックは終わったかもしれんが、わいらの習慣がどのように変わったか、その一部は永久に変わったし、そして一部はまたもとに戻ったものあるやろう。今日のような下落の日に、今日だけを見ていたら大事なものを見失う。流れでとらえるんや。
下落は続くのでしょうか。
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