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【ジム・クレイマー】アメリカ経済の衰退を願わなければならないのは残念だが、これが株式市場の現実だ!【Mad Money】

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こんにちはマカベェです。

ジム・クレイマーの5/2のMad Moneyはどうだったでしょうか。

 

わいはアメリカに住んどってアメリカ経済がこれからもどんどん良くなってほしいと思っとる。皆もそうやろう。だからアメリカ経済が悪くなっていくのを望むのはいやよな。やけどそれがブル(強気派)がしなければならないことなんや。明日の雇用統計の発表がどうなるのか、それが皆の焦点になっている中で、今日はダウは+0.85%、SP500は+0.91%、そしてナスダックは+1.51%と上昇の日になったんや。まあでもこれは、FOMCが終わったことでほっと一息つけたからやと思う。昨日パウエル会見の際に株価は上がったが、その後下落しとったからな。

 

さて、ブルは、明日の雇用統計で弱い非農業部門雇用者数の数字を願わなければいけない。賃金の伸びも控えめであることを願わなければならない。なぜかというと、それが経済が弱まってきていることの証左になり、それがFedが利下げをするのに必要なことだからと皆思っとるからや。それにしても皆、金利の話ばかりしている。パウエルが昨日の会見で一貫した姿勢を見せても、やれ利上げの可能性は残しておくべきだっただの、今年は何回利下げがあったらいいなだの、そういう話ばっかりをしている。

 

ちょっと短く昨日と今日の出来事を振り返っておくと、昨日のFedのmeetingが始まる前の朝の時点で株式市場の動きは良くなかったというか、かなり醜かった。なぜか?それはまだまだ続いている個々の会社の決算のせいとかではないで。Fedのパウエル議長が記者会見で何か強硬なことを言うかもしれないと人々が心配したからや。彼が金利を引き上げることを示唆するかもしれないという噂があって、わいはそれは無いんやないかと思っていて、実際パウエルはそれを会見で明確に否定したわけやが、でも疑心暗鬼になっている人のなんと多いことか。別の言い方をすれば、みな、インフレがまだまだ心配やということなんや。

 

物価高がおさまらないとなると、株式市場全体が押し下げられたりする今の状況や。CPIの発表でも、それが保険であれ、公共料金、賃貸、食品であれ、とにかくインフレの過熱がしつこいことを感じると、例えこの地球上で最も巨大な会社の一つのMicrosoftでさえ、決算前に馬鹿げたレベルまで下落したりしてしまう。その後最高の決算を報告して株価は戻ったんやが、でもまた株価は下がっとる。どんなにいい株でも、実質的にほとんどの株がこの奇妙な概念に巻き込まれとる。株式マーケットがFedの主要な関係者の公の発言に左右されとる。たとえその会社自体のビジネスが影響を受けなくても、や。

 

決算といえばこの日の引け後、Appleが予想以上の決算を発表したよな。そして時間外で株価が6%上がっとるわけやが、この上がりでさえどれだけ続くか分からない、それが今の状況や。明日の朝8時30分に過熱した雇用統計の数字が発表されたら、株価は瞬く間に逆に振れるやろう。ウォール街はAppleのiPhoneの売り上げが特に中国で崩壊すると恐れとった。結果あけてみると、恐れられていたほどはひどくはない、10%の減少という結果やった。CEOのティム・クックは今四半期に収益の回復を予測し、さらに1100億ドルの買い戻しを行うと発表したこともポジティブやった。

 

やっぱりAppleには多くの魅力があることが今回も明らかになった。だからわいはいつもこの株を、Own it, don't trade itと言うとる。もし明日もこの株価の勢いが続くということは、それは雇用統計の数値が穏やかだったということや。そうでなければ株価は逆戻り。こういう状況が嫌なのは、会社が自分たちの運命を制御できないように感じるからや。そしてわいらも、自分たちのポートフォリオを制御できないように感じてしまう。企業の業績とか関係なく、すべてがマクロのデータがどうなのか、そしてFedがどのマクロデータを本当に気にするのかに左右されているように思えてしまう。

 

そしてわいらは、Fedの委員がこのデータを気にする、あのデータも気にする、そういうことを聞き続けている。明日の雇用統計は重要なデータの最たるもので、弱いデータなら利下げ観測が大きくなってマーケットにとってはプラス、強いデータなら利下げ観測が遠のいて株価は下落、これだけがメインの焦点であるかのようになってしまっている。誰もこのようなマーケットは好まない。だから多くの人が2年物の国債に資金を置いとるんや。すったもんだするより、金利がほぼ5%もある二年債を買って寝ておいた方がいい、そっちの方が理にかなっている、となってしまう。ただそう思う人はやっぱりいい決算を見てほしい。

 

例えば最近だったらAmazonや。わいはこの会社の決算にいつもとても注目していて、ウォール街の多くのアナリストよりsもAmazonを知っているという自負がある。Amazonの決算には数多くのデータポイントがあるが、その中で本当に重要なものの一つがクラウドのAmazon Web Servicesの成長率や。成長率は一時期低下してきていて、それが収益に影響し始めていた。でも経営陣は状況が良くなるかもしれないと言って、わいはそのことを疑っとった。ただただ心配やった。ただ今回、経営陣はわいの見方が間違っているという証拠を示したよな。彼らが正しかった。AWSの成長率がまた戻ってきたんや。売上高は前年比17%増加しとった。このことは非常に重要や。めちゃめちゃ儲かる分野やからな。

 

第二に、Amazonの国際事業の絶え間ない損失がどうなっとるのかが注目やったんやが、利益が出とった。あとは、三つ目に、同日配送が増えていく中で配送コストが下がり続ける必要があったんやが、それも実現されとったんや。これら3つの主要な指標が全部素晴らしかった。三打席連続ホームランのようなものや。ただ、AmazonはFedのパウエル議長の記者会見の前日に決算発表をするという不運に見舞われて、だから決算後の株価の動きは冴えなかったんやが、FOMCが無事通過したということで、今日は株価が3%以上の上昇したんや。ただ、繰り返すが、この株価の上昇もどれだけ続くかは、明日の雇用統計次第や。

 

そもそもパウエル議長は毎回毎回記者会見なんかしなくてええはずなんやが、透明性を求める間違った試みで、マーケットを大きく動かす怪物をわいらは作り出してしまった。そして時にパウエル議長は安全網なしで綱渡りを行うみたいなことをやってしまうことがある。リスキーな行動をとってしまうことがあるんや。例えば昨年、彼は利上げを終えた可能性があると言う必要はなかったんや。考えてみてほしい。雇用は非常に強い。雇用が強い限り、Fedは利上げを撤回するべきではなかったんやないか。パウエルは様々なデータポイントに執着しとったが、わいは彼が考えるべきは雇用だけでもええほどやと思うで。なぜなら、非常に強力な労働市場こそがインフレの主な原因だからや。

 

仕事がない人は車や家を買う可能性が低く、支出が少ないと価格は下がる。だから他の方法があれば良いとわいはいつも願うが、でも現実は、Fedがインフレを抑える唯一の方法は失業を引き起こすことなんや。今、最良のインフレ抑制者はWalmartやCostcoやAmazonみたいな、価格を低く保つことができる大手企業やが、これらはバイデン政権から、大きすぎると見なされるためにいじめられとる。ということは政府の助けはないわけで、そうなるとインフレを抑制するのはFedの金利だけなんや。

 

そこで冒頭にいったことに戻ってしまう。わいらは金利の低下を見るためには、アメリカ経済が弱くなることを願わなければならない。雇用が弱くならなければいけない。別の言い方をすれば、今日得られた上昇だって全て、明日の雇用統計が間違っていれば消え去ってしまうということや。こんなことは馬鹿げていると思うやろう。かつてはもっと、株価と経済と会社の業績がリンクしていた時代があった。その時代のあと、セクター別の取引がさかんになって、セクターの影響を考えるようになった。そしてその後、多くの投資がインデックスファンドを通じて受動的に市場に流入するようになり、S&P500全体の動きが株の価値の中で最も重要な部分となり、セクターが二番目、実際の業績が三番目となってしまった。

 

結論やが、今では、S&P500の動きがFedによって、そして金利によって決まるから、個別株の株価もFedや金利によって決まることが多く、とにかく金利に従属するんや。つまり、経済が弱くなれば、金利が株価に有利な方向に動くから、あなたの株が上がるんや。この今の状況は、まさに悪いニュースが良いニュースになる顕著な例や。わいはマーケットがこう動くのは残念で、経済の弱さを願わなければならないのは残念や。やけどこれが現実や。ただその中でやっぱり個々の会社の業績が結局大事になるということは最後に強調しておきたいと思うんや。

 

 

雇用統計、どうなるのでしょうか。

 

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