こんにちはマカベェです。
ジム・クレイマーの8/20のMad Moneyはどうだったでしょうか。
今日の控えめな反落は予想されてとったよな。ダウは-0.15%、SP500は-0.20%、そしてナスダックは-0.33%だったわけやが、何せここまでS&P500は8日連続で上昇しとったわけやから、もし9日連続の上昇となれば、非常に稀な領域に達しとったが、そういうわけにはいかんかったな。もし今日上昇しとったら、連続上昇としては2000年以来のことやったんやが。ただこの日の下落で疑問が生じるよな。今のマーケットにはまださらに上昇する力が残っているんやろうか?
そもそもここまで、悪いニュースがあっても、例えば決算で冴えない決算を出した企業があっても、これから金利下落局面にいくのだから大した問題ではないと解釈されて、むしろ買いが入るような状況やった。つまり良かったら株価は当然上がるし、悪くても大丈夫なような相場、これがこの8日間の連続上昇中に見られとったことや。非常に奇妙なパターンと言えるやろう。ただ、今日はそうではなかったな。今日は現実が突きつけられる日となり、清算が行われたといってもいい日やった。すなわり、悪いニュースが出たら、そのまま下落につながるような日やったんや。
いくつかの株価の動きを見ていきたいで。まずはロウズや。ホームセンターのチャンピオンであるロウズの決算は予想を下回ってしまったんや。経営陣は住宅建設が十分に進んでいないことが、目標を達成できなかった原因やと説明した。CEOのマーヴィン・エリソンは、「現在の住宅ローン金利が既存の金利よりも高いため、人々は通常よりも頻繁に引っ越しをしていない」と述べて、さらに、「その結果、住宅の回転率は1990年代半ば以来の最低水準に留まっており、特に裕福な消費者の間でサービスへの支出が予想以上に長く続いている」とも言及した。大型商品の需要が弱いことも触れられたで。
更に彼が言ったのは、住宅所有者はプロジェクトを先送りしていて、特に金利やインフレに関してまだまだ大きな不確実性があるということなんや。Fedが金融引き締めを開始する前に低金利を固定した人々は、現在の高金利で新たな住宅ローンを組むことを望んでないで。大きなプロジェクトの資金調達に通常使われるホームエクイティローンも同様や。その結果どうなったかというと、ロウズは既存店売上高のガイダンスを引き下げたんや。ホームデポが行ったのとほぼ同じ幅の引き下げや。
実際、今回の決算はホームデポの結果とほとんど鏡像のようなものやった。合わせ鏡のような決算だったのに、でもホームデポは決算発表後こそ株価はプレマーケットで下落したものの、その後1週間で5%近くも上昇したりしたんや。でも、ロウズはそれよいりも少し良い決算を発表したにもかかわらず、結局最終的には下落で今日という日を終えたんや。確かにロウズの決算は良いニュースではなかった。悪いニュースやった。そしてこれまでと違い、悪いニュースはそのまま悪いニュースとして受け取られて、それに多くの人々が驚いたりもしたんや。
少し引いて考えると、同じビジネスを行っている2つの企業において、片方は弱い決算でも株価が上がって、もう一方は同様の数字で打撃を受けたということや。これが何を意味するんやろうか?まずホームデポは、うまくやれば株価が上がり、悪い結果でもFedが救済に来るだろうと感じていた時期に決算を発表した、この時期的なことが大きかったんや。ただ、ここまで大きく株価が上がってきて、わいらは「もう優遇されることはない。株価は高すぎる」と感じ始めた。そして通常の状態に戻って、良いニュースは株価を上げ、悪いニュースは株価を下げる状況に立ち戻ったということや。
今のマーケットの動きはこう言うとる。「もう十分に高値だから、何があっても上がっていた状況ではない。『表が出ても私の勝ち、裏が出ても私の勝ち』という状況ではない」と。この高値では、ある程度の合理性がやっぱり必要で、合理性はすべてが上昇するような動きには敵対的や。その上で、パウエル議長が金曜日のジャクソンホールで開かれる会合で何を話すのかということに多くの期待がかかっとる。ローズが打撃を受けたのは、複数回の利下げが必要かもしれないシナリオに直面している可能性があるからやが、今回のパウエル議長がその兆しを見せるのか、それともロウズのような会社が良くやるのに十分な利下げが行われないかもしれないのか、見極めたいところや。
突然、マーケットは以前ほど寛容ではなくなって、悪いニュースには当然のような疑問を投げかけるようになった。もっと例を挙げておくと例えばボーイングや。今朝、ボーイングが777X機のエンジン接続に構造的な問題を発見したことがニュースになった。どう見ても悪いニュースや。でも過去5か月間、ボーイングはエラーやハザードの連続で、でもその株価は結構耐え続けてきとった。どんなことが起こってももはやボーイングの株は免疫があるように見えたんやが、でもやっぱり今日は違ったで。
今日はBA株は4%下落して、航空宇宙業界がついに悪いニュースが悪いニュースととらえだしたのかと、考えさせられたで。そもそもボーイングがこれほど長く持ちこたえてきたのは驚くべきことで、今も完全にリスクが高い状況で、わいは今この株には関わりたくないで。もし航空宇宙業界が好きなら、RTXを買ったりすればええんや。Estee Lauderの決算ではまずまずの数字が発表されたんやが、ひどいガイダンスとCEOが2025年にこの会社を去るという発表があったで。何らかの理由であと10か月間は残ることになりそうやが、その結果はどうなるやろうか?今日は株価は2%下落したんやが、果たしてこれは過剰反応か否か。わいはマーケットがこの企業に疑いを持っとると考えとるで。
次にヘルスケアを見てみようやないか。今年最も劇的な下落の一つは、Dexcomからのものやった。この株はかつてわいのお気に入りやったが、ここしばらくは話題にしていなかったよな。Dexcomは糖尿病患者向けの血糖値モニターを製造しとる。7月の最終週に、株価は111ドルから64ドルに下落してしまい、わいが今まで見た中でも最も厳しい決算の一つやった。でもそれ以来、Dexcomは少しずつ値を戻してきていて、昨夜は77ドルまで回復しとったんや。
そんな中、突然驚くべきことが起こったんや。Eli Lillyによる新しいGLP-1薬に関する3年間の研究結果が発表され、リスクのある患者の94%が2型糖尿病の発症を防ぐことができるとわかったんや。この成果を軽視するつもりはないで。わいのファンドはEli Lillyを持っとって、そういう意味ではこのニュースはわいらの大きな勝利や。でも実はこれらの結果は、過去に測定された他のどの結果ともそこまで大差がないものやった。でも今回、Dexcomの株価は6%も下落してしまった。理由は明らかで、GLP-1薬は糖尿病モニタービジネスにとって悪材料だからやが、今のような情勢だと悪いニュースがダイレクトに株価に打撃を与えるんや。
最後に、一つ心配することを言うておきたい。なんか今日は間違った銘柄が上がっていたように感じたで。これまでは広範な銘柄が上昇しとったが、今日は狭い範囲の上昇やった。生活必需品株であるプロクター・アンド・ギャンブル、コルゲート、クロロックスなどが急上昇したんや。これは一部には、ドルが大幅に弱くなったことが原因で、これらの企業は海外で多くを販売する傾向があるためやと言われとるが、でも一般的にこういう株は不況に強い銘柄達や。こういう株が買われるのは、ウォール街が少なくとも一部で、金曜日のFedからの良くないニュース、そしてその結果としての景気減速を予期している兆候かもしれん。
そんな中で良いニュースとしては、わいがここまで上げたことはそこまで劇的な動きではなく、さほど大きな混乱はなかったということや。激しい上昇からの急降下をあびて、息をのむような展開ではなかったんや。人々が慌てて逃げ出すようなこともなかった。頂点で見られる無謀さや強欲さも見当たらんかった。ただ、結論として、わいらは現実に戻りつつある。良いものは良い、悪いものは悪い。それが交わることがない状況に戻ってしまった。つまり、市場は再び合理的になっとる。ここまでの8日間の上昇は異常なものやった。マクロ経済データの多くに弱さが見られる中で、過度に寛容な楽観主義があった。今日はそうではなかった。そして今日のような日が続くことが、次の上昇の前には当然必要なんや。
着実にいきたいですね。
応援よろしくお願いします。