アメリカ発ーマカベェの米株取引

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【ジム・クレイマー】米国株に最大の敵!30年債5.3%で「株を買う理由」が消える!?【Mad Money】

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こんにちはマカベェです。

ジム・クレイマーの9/10のMad Moneyはどうだったでしょうか。

 

ずっと昔、Goldman Sachsの研修プログラムのミーティングで、市場についてどれだけ知識があるかをテストされたことがある。そのとき講師をしていたのがDaveや。ものすごく厳しいDaveが、突然わいを指さしてこう聞いてきた。「Jim、Delta Airlinesの株価を決める最大の要因は何だ?」これは完全にわいの得意分野やった。野球で言えば、ど真ん中に甘いカーブが浮いてきたようなものや。もう打った瞬間に、ボールがスタンド上段まで飛んでいく姿が見えるくらいやった。

 

わいは得意げに答えた。「Dave、Deltaは株価34ドルでPERは7倍です。Deltaの株価は原油価格、予測不能な変動費、それから1座席マイル当たり旅客収入、そして1座席マイル当たりコストに左右されます。Deltaはこの両方が業界平均を上回っていますが、PERは低い。だから時間とともに株価は上がっていく可能性があります」もう、わいはニコニコしながら知識を一気に並べ立てた。完全に「わいより詳しいやつなんておるんか?」という状態や。若さゆえの自信が全身からあふれ出していた。

 

ところがDaveは一言。「違う。Deltaの株価を支配しているのは長期国債や。30年物アメリカ国債や。さあ、そんなことも言えないお前はこの部屋から出て、このミーティングが終わるまで廊下に立っていろ。少しは何か学べるかもしれん。謙虚さも含めてな」わいは顔を真っ赤にして、完全に尻尾を巻いた状態で、同年代の若者24人がいる部屋から出ていった。そして廊下でDaveの話が終わるのを待った。あの焼き付くような恥ずかしさは今でも忘れられない。しばらくの間、わいはDaveのことが本当に嫌いやった。

 

けれど、ものすごく大事なことを学んだ。長期国債、つまり30年物アメリカ国債が、すべてを支配しているんや。今日みたいに金利、特に長期金利が上昇して株式市場に下押し圧力がかかる日を見ると、債券市場がどれだけ株にダメージを与えられるかがよく分かる。今日はダウは-0.60%、SP500は-0.58%、そしてナスダックは-0.65%と下落の日になったで。30年物アメリカ国債利回りが上がっている大きな理由の一つは原油価格や。今日、30年物国債利回りは一気に5.3%を突破した。わいの記憶にある限りでも、こんなふうに原油価格を追いかけながら、止まることなく上昇する動きはなかなかない。

 

30年物国債の上昇は止めようがない。そして地滑りみたいに、いろいろなものを一緒に巻き込んでいく。まず一番分かりやすいのが住宅ローンや。今日、住宅ローン金利は7%を突破した。これはきついで。新築住宅も中古住宅も販売はひどい状態や。アメリカでは長い間、住宅ローン金利がものすごく低く抑えられてきた。だから今、新しく家を買おうとすると、人によっては以前のほぼ2倍の住宅ローン金利を払うことになる。そうなったら、今持っている家をなぜ売るんや?昔の低金利の住宅ローンを手放す理由がない。

 

その結果、市場に出てくる中古住宅が減るし、これから初めて家を買う人にとっては、7%の住宅ローン金利では手が届かない家がどんどん増えていく。これはアメリカンドリームそのものを壊しかねない。住宅関連はアメリカ経済の約10%やけれど、その影響力は10%どころやない。家を一軒建てるだけで、どれだけたくさんの産業が関わっているか考えてみてほしい。建築資材、人件費、不動産仲介業者、弁護士、配管工、電気工事業者、造園業者、そして住宅関連の小売企業まで全部や。RH、Best Buy、Home Depot、Lowe's、Stanley Black & Decker。ものすごく広い範囲に影響する。

 

そして次は投資家や。株は素晴らしい。特に若い人なら、リスクを取る時間もあるし、株によって大きな資産を作ることもできる。けれど、50歳以上の人にとって、今かなり強力な選択肢になっているものがある。30年物アメリカ国債や。今はこれが王様なんや。もちろんインフレがもっと上がれば、5.3%の利回りでも実質的には苦しくなる可能性はある。けれど歴史的に見れば、ほぼリスクなしで5.3%の利回りを取れるというのは悪くない。年を取ってもNvidiaやAppleを多少持っていてええ。Chevronを少し持ってもええし、Procter & Gambleを持ってもええ。

 

けれど30年物アメリカ国債は、究極の「夜ぐっすり眠れる金融商品」なんや。まあ、わい自身がぐっすり眠れているわけやないから、個人的な経験から言っているわけではないけれどな。みんな、夜ぐっすり眠れるのはええことやと言うとる。そしてこの30年物国債利回りは、住宅市場を破壊するだけやない。株式にとって、ものすごく強力な競争相手になる。特に今みたいな不安定な市場環境ではそうや。株を買えば価格下落のリスクがある。それなのに30年物アメリカ国債を買えば、ほぼリスクなしで5.3%の利回りが手に入る。そうなれば、特に配当利回りの低い株をわざわざ買う魅力は当然下がる。

 

さらに問題なのが、国債の供給が多すぎることや。アメリカ政府は、この膨大な債務の資金をどこかから調達しないといけない。幸い、アメリカ政府は国債を発行して資金を調達できるし、アメリカ政府の信用力を背景に今でも世界中の投資家がそれを買ってくれる。けれど、その発行量がとんでもない。今、長期国債だけで約4.5兆ドルも市場に出ている。そして財務長官は、長期金利を何とか下げて、金利上昇による悪影響を抑えようとしている。財務省は国債を買い戻して、国債価格を上げ、利回りを下げようとしている。

 

けれど問題は規模や。財務省がやっている買い戻しは60億ドル。一方、市場にある長期国債は約4.5兆ドルや。BillionのBとTrillionのTやで。4.5兆ドルに対して60億ドル。供給があまりにも多すぎるのに、金利を押し下げるための火力があまりにも小さい。ちょっと馬鹿げた話に見える。ちなみに、成人一人当たり5,000ドルを配るという話が出てきたよな。それをやればさらに1兆ドル規模の財政負担になる。だから財務長官には、その弾薬は取っておいたほうがええと言いたい。

 

さて、ここまで分かったところで、Goldman SachsでDaveから教えられたDeltaの話に戻ろう。まず大前提として、株も債券も同じ「資産」や。ほぼリスクフリーの国債からものすごく高い利回りがもらえるなら、わざわざ航空会社の普通株を買うより国債を買おうと考える人が増える。特に航空会社や。航空会社というのは昔から、投資先として安定している業界やない。業績の浮き沈みが激しいことで有名や。だから航空株のバリュエーションを考えるときには、30年物アメリカ国債と比較しないといけない。そして今は、アメリカ国債が勝っとる。

 

さらに長期金利が高くなれば、経済そのものが減速する。ただでさえ原油価格が高い。そこに高金利まで重なれば、景気にはかなり大きな負担になる。景気が減速すれば、人々が解雇される。企業は事業拡大計画を取りやめる。今のところ、これだけ原油価格が高いにもかかわらず経済が回り続け、株価も比較的高い水準を維持できている最大の理由の一つは雇用がまだ強いことや。けれど、もしそれが変わったらどうなる?人々は旅行しなくなる。航空会社は業績予想を引き下げる。航空株は思いっきり売られる。今、航空株が織り込み始めているのはそういうリスクや。もちろん原油価格の上昇そのものも、航空会社の利益を直接削っている。

 

そして航空会社にはもう一つ大きな問題がある。飛行機を買わないといけないんや。航空会社は新しい航空機を購入するために、常に莫大な金額を借りる必要がある。ここで30年物アメリカ国債利回りが5.3%になっていることを考えてみてほしい。アメリカ政府とほぼ同じ金利でお金を借りられるほど高い信用力を持つ企業なんて、ほとんど存在しない。航空会社は以前より財務体質が強くなった。それでも昔から業績が安定しない業界や。だから航空会社が飛行機を買うために借金しようと思ったら、当然5.3%よりかなり高い金利を払わないといけない。

 

そうなると事業を拡大できない。新しい飛行機を増やせない。成長できない。そして投資家は、成長しない株を好まない。だから、あのころDeltaのPERが7倍やったというわけや。もちろん航空会社を経営するうえでは、原油価格を含めて、ほかにも大量の要素がある。そして航空会社にも良い会社と悪い会社がある。Deltaは昔から業界でも最高クラスの航空会社の一つや。けれど、わいがDisco Daveと呼んどるDaveによれば、それでも一番重要なのはそこやない。ちなみに、なぜDisco Daveと呼んどるかというと、一度47th Street PhotoでDaveがラジカセを買っているところを見たからや。

 

なぜそんな場面を見たかって?わいもラジカセを買いに行っていたからや。あのDelta事件からまだ1年くらいしか経っていないころで、わいにとってはまだあの屈辱の傷が生々しく残っていた。けれど、それから10年ほどたってDaveに偶然会った。そのころには、わいも完全に理解していた。もし今のわいの前で、若いやつが自信満々の顔をして、「Deltaは1座席マイル当たり旅客収入がこうで、1座席マイル当たりコストがこうで」と、すべてを知っているかのようにしゃべり始めたら、わいもそいつをミーティングから追い出して、「廊下で待っとけ」と言うやろうなと。

 

だから、わいはDaveに感謝した。「あのときのこと、今なら分かります」と本人にも伝えた。そしてこう付け加えた。「自分だったら、ただ廊下に立たせるだけじゃなくて、廊下に巨大なホワイトボードを置いて、その若いやつに、長期国債、長期国債、長期国債、と、ミーティングが終わるまで何度も何度も書かせますけれどね」結論やが、結局あのときDaveがわいに教えたことはものすごくシンプルやった。企業の業績を見るのはもちろん重要や。原油価格も見る。売上も見る。利益率も見る。

 

けれど、その前に見ないといけないものがある。30年物アメリカ国債や。30年物国債利回りが5.3%まで上がれば、住宅ローン金利を押し上げ、住宅市場を苦しめ、企業の借入コストを上げ、景気を減速させ、そして株そのものと投資資金を奪い合う。だから、こういう相場では個別企業だけを見ていてはいけない。長期国債を見ろ。王様はそこにおるんや。

 

 

金利の上昇具合が凄いですよね。

 

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