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【ジム・クレイマー】なぜ今回の決算シーズンが特別ややこしいのか!?決算に至るまでの流れも考えよう!【Mad Money】

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こんにちはマカベェです。

ジム・クレイマーの2/4のMad Moneyはどうだったでしょうか。

 

今回の決算シーズンは最近わいの記憶が新しい中でも最もハードな決算シーズンの一つや。今年に入って株式市場が凄まじい下げをみせたというのもあって、もしかしたらこの決算シーズンは各会社がええ決算を発表することによって、それがポジティブなキャタリストになるんやないかと期待したんや。やけど今の決算発表とその後の株価の動きというのは、いつにもまして、何というのか、何かぴったりな言葉はないか、そうや、複雑や。決算を通してみてみると、ダウンサイドのサプライズを発表する企業よりアップサイドのサプライズを発表する企業の方が断然多いんや。一方でわいらはハイプロファイルな株が恐ろしく瓦解していくのを見たで。Netflix、Paypal、Spotify、そしてMeta/Facebookや。

 

わいがこの決算シーズンは近年で最もタフな決算シーズンやというとる、その要因のうちの一つとして、決算結果がでたあと、その結果を解釈するのが難しいというのがあるんや。どの決算が良くて、どの決算が悪いのか、判断が難しいんや。特に一日一日の株価の動きという意味ではな。ただただカーブボールを投げられとる感じがしとるんや。いつもは、決算の数字が発表されてカンファレンスコールを聞いたら、誰が勝ったのかを判断するのはそんなに難しいことじゃないんや。典型的な決算シーズンでは何がおこるかというと、まず決算の数字が発表されて、もしその数字が予想よりも上やったら、アナリストはその会社の評価を引き上げて、来季への予想も引き上げて、そして目標株価を引き上げるわけや。そしてそれが実際の株価の上昇につながるんや。これが普通におこることなんや。

 

やけど今回はそうじゃないで。この決算シーズン前に株価が急落しとるんや。グロース株とかは去年の11月にパウエルがタカ派発言をした時からめちゃめちゃ下がっとるんや。これは株式市場全体の下がりで、それぞれの株特異的な下がりではないんやで。こういう下がりではそれぞれのアナリストは、それぞれの会社の株の目標株価を引き下げる理由がないんや。だたら株価下落に伴って目標株価は修正されてなかったことが多いんや。不幸にも時間はどんどんたって決算シーズンがはじまるやろ。だから今回の決算シーズンを前に、相対的に目標株価がめちゃめちゃ高いという状態になっとるわけや。そしてこの状態がひどい、複雑な状況を生み出しとるんや。

 

ここまでの目標株価は実際Fedが金融引き締めをどんどんやると言った11月の前に設定されていたものも多いんや。そうするとどういうことになるかというと、今回の決算シーズンで素晴らしい決算が発表されて、その会社のグロースが素晴らしくても、目標株価は引き下げないといけないという、そういう事態がどんどん出てくるわけや。しかもその引き下げはハードなことが多いんや。これが奇妙な状態を作り出しとるんや。会社が素晴らしい決算を発表してガイダンスも大きく引き上げとるのに、アナリストが目標株価を大きく引き下げるということが往々にしておこるわけや。決算は予想をビートしてガイダンスも引き上げとるのに、アナリストは去年の11以前に設定された目標株価が高すぎるために、目標株価は引き上げることはできず、アナリストの行動だけをみたらまるで悪い決算だったかのように見えてしまうということなんや。ということでアナリストの格付けの変化だけを見て株価を判断するということはあかんという時期になっとるんや。

 

ServiceNowの決算を見てみようやないか。クラウドベースのエンタープライズソフトウェアの会社や。Fedの金融引き締め発言の前までは、NOWの株価は何も問題がなかったんや。そして先週の水曜日に決算発表があったんやが、そこまでに株価は$700超のところから$484まで下がっとったんや。その間この会社には何もネガティブなことがおこってないんやで。そして決算は素晴らしかったんや。どの分野でも業績が予想より良かったんや。経営陣は更に、来季への強いガイダンスを発表したんや。シンプルに言って、この決算はここ最近のクラウド株の決算の中ではピカ一やったんや。

 

やけど何がおこったか?アナリストは高いガイダンスを認めながらも、ほとんどのアナリストは目標株価をカットせんとあかんかったんや。決算発表前の平均目標株価は$719やったんやが、今は$687なんや。この動きは別にNOWの株が上向きになることをストップしたわけではないが、やけど投資家をやや混乱させ、場合によっては萎えさせたんや。投資家にとっては、うわ、目標株価が下がった、と思ったやろうからな。決算は何も混乱するところがなかったんや。ただただServiceNowは素晴らしくやっとるんや。やけど決算後のアナリストの動きは混乱をよんだんや。特に、お気に入りの、注目のアナリストがいる投資家は、そのアナリストの目標株価の引き下げに動揺したんや。

 

あとは何がある?例えばQualtricsや。このクラウドソフトウェア会社も素晴らしい決算を発表したんやが、やけど大きな大きな目標株価のカットがあったんや。繰り返すが、だからといって株価は上昇したわけやが、やけど大きな混乱をおこしたんや。TermoFisherもそうや。巨大なライフサイエンスの会社やが、わいは今週CEOにインタビューもしたわけやが、この会社の決算は巨大なアップサイドサプライズがあったんや。COVID検査の部門とかが伸びて、それはいつまで続くのかはわからんのやが、やけどこんなにええ決算やったのに例えばWells Fargoは目標株価を$700から$605に大きく引き下げたんや。投資家からすると、あれ、TermoFisherの決算は一見ええけど、何かあかんことがあったんやな、と思ってしまうやろ?やけどそれは正しくないんや。

 

Unity Softwareはどうや?このビデオゲームテクノロジー会社は、決算後株価が17%も上がったんやが、やけど目標株価のコンセンサスは、$174から$158まで落ちたんやで。これもややこしいんや。ただただ彼らが決算前に目標株価を修正せんかったばっかりに、多くの人に誤解を生むような目標株価の引き下げをせんとあかんくなっとるんや。あとは、Bill.comはクラウドベースのソフトウェア会社やが、ServiceNowと似とるんやが、素晴らしい決算を発表して、株価が36%も上昇したんや。まあこの株は大きなショートポジションがあったからそれがカバーされたということもあるんや。これに関しても大きな目標株価の引き下げがあったんや。$370から$285へ、大きく目標株価がカットされたんや。

 

ServiceNowもQualtricsもThermoFisherもUnityもBill.comも何が共通しとる?これらはFedの姿勢の変化によって大きく株価が下がった株であるということが共通しとるんや。だからアナリストは目標株価を引き下げざるを得なかったんや。そして往々にして目標株価の改定は決算発表の後にすることが多いから、だから素晴らしい決算でも目標株価は引き下がる、こういうことになっとるというわけや。だからこういうグループの株の決算発表とアナリストの動向を吟味する時は気をつけんとあかんのや。

 

やけどこういう株だけではないで。素直に、ええ決算が目標株価の上昇に結びつく例も多くあるで。例えばUnited Healthや。UNHは今回の決算で、あいまいな部分が何もない、クリアに素晴らしい決算を発表したんや。経営陣は素晴らしいストーリーを語ったで。データアナリティクス部門とかとくにな。後はメディケアの部門でシェアを伸ばしとるとかな。ここのところはウォール街が心配しとったところなんや。なぜならライバルのHumanaがここの部分のひどい数字の見積もりを発表した後やったからな。そして更にUNHは5-60億ドルの自社株買いも発表したんや。UNHがいる業界は原材料コストの上昇や利上げに影響を受けにくい業界やから、アナリストの動向にも混乱を生むようなところはないんや。だからこの素晴らしい決算の後、素直に目標株価が上がって、そしてそれで素直に実際の株価も上がったわけや。

 

あとはUPSやが、今回の決算はサプライチェーンの混乱の最中ということで心配されとったんやが、CEOのCarol Tomeの規律をもったリーダーシップのもと、UPSは利益の出せる会社になっとるんや。35%の利益の伸びや。47%の配当のブーストや。これにアナリストはポジティブに反応したで。Morgan StanleyもCowenもWells FargoもKeyBancも、皆アナリストが目標株価を引き上げとるんや。

 

結論やが、個々の会社の決算を吟味する際には、特に今回の決算では、アナリストが決算を受けて目標株価を引き上げるか引き下げるか、そういうことだけに注目しとったら間違うで。わいはLegacy decision makingとよんどるんやが、この決算に至るまでの流れがあるわけや。その決算だけの結果だけじゃなくそういう流れもわかっとかんと間違うで。間違ったらお金を失ったり買いの好機を見失ったりする。気を付けるんやで。

 

 

流れを追わないといけないということですよね。

 

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