こんにちはマカベェです。
ジム・クレイマーの9/30のMad Moneyはどうだったでしょうか。
今日は九月の最終日だったよな。今日で今年の第3四半期が終わったということなんやが、この終わったばかりの第3四半期について何が言えるやろうか?しかしいろいろなことがあったし株価もいろいろな動きがあったよな。総括するならば、考えられないことが次々と起こる、奇妙で狂った3ヶ月だったということになるかもしれん。今日はダウは+0.04%、SP500は+0.42%、そしてナスダックは+0.38%だったんやが、株式市場はこの7月、8月、9月の3ヶ月間で、素晴らしいリターンがあったんや。SP500はこの三カ月で5.5%もあがったんやで。
そもそも九月は悪名高い、年間で最悪の月の1つとされとることはわいは番組でも言うたやろ。でも今年は九月は素晴らしい動きで、ダウは+1.85%、SP500は+2.02%、そしてナスダックは+2.68%も上昇したんや。ただ、今日はパウエル議長の講演で、完全に強気な雰囲気が台無しにされた感はあったよな。彼はFedは追加利下げを急いでいないと述べたからな。11月のFOMCでの利下げが0.25%なのか0.5%なのかは今日のところは誰にもわからん。これからもいろいろ注目せんとあかんが、例えば金曜日には雇用統計の発表がある。この数字が弱ければFedは考えを変えるかもしれん。
わいの見解では、いつも言うとる通り、この種の利下げ推測ゲームはほとんど時間の無駄や。マーケットは今日一日中弱含みやったが、でもマーケットは終盤でたりなおったで。それが市場の本当の色かもしれん。しかし、悲観論はすぐ世の中を駆け回るよな。今や、世界は両極化と悲しい日々で満ちとる。株式市場が下落する理由を簡単に数十個挙げることができることはわいも知っとる。多くのアナリストやジャーナリストがいたずらに人々の不安を煽ろうとネガティブなことを掻き立てる。これからマーケットが下落するべき5つの理由、などという記事をいっぱい見る。
下落を煽り続けて、ちょっと下落があったらさも当たったかのように掻き立てて、更に人々の不安を煽っていく。それは悪いジャーナリズムや。わいは新聞記者をやっとった時があるんやが、その時に悪いニュースは売れるが、良いニュースはそうではないということを身に染みて学んだ。わいが殺人事件の記事を書かなければならなかった時、取材でわいはその背後の良いストーリーを見つけて、そこにフォーカスをあてたかったが、そんなことは通らんかった。上層部になんの文句もなく通るのは、飛行機事故の生々しい詳細や映画スターの死についての情報とかばっかりやったんや。
わいはそんなジャーナリズムが嫌や。そして、ここマッドマネーでは、わいはそういう報道から離れたものをお届けしたい。まだまだ世界中では悲惨なニュースを報道され続けとる。中東情勢は目を覆わんばかりや。ノースカロライナのハリケーン被災地もそうや。ハードニュースが自ずと書かれる世界で、良いニュースはわいにとって希少な商品のように感じられる。そういう中でわいはやっぱり、マーケットの状勢のありのままを捉えることが大事やと思っとるし、引っ張られがちな悪いニュースに飲み込まれるのは儲けの大きな邪魔になると思っとる。
ということで、今日はマーケットの良い要素をきちんと確認しておく回にしたいんや。7つの前向きな話をしたい。少なくとも今終わったばかりの第3四半期については、どういう7つのポジティブさがあったのか。まず第一に、少なくともこの四半期では、恐れられていたハードランディングはなかたんや。じゃあソフトランディングだったんか?いや、そうじゃない、実際にはランディングは全くなかったという感じなんや。経済は成長を止めることはなかった。一方でインフレは低下した。失業率は上昇したが、パウエル議長の言葉を引用すると、そろそろ極端な二分法をやめようやないか。別に目標はソフトランディングじゃなかったんや。インフレの少ない成長であるべきで、そして、それがまさにパウエルがわいらに与えてくれとるものや。
第二の点にいきたいが、わいはパウエル議長はよくやったと思うで。今回だって大きなサプライズ要因なしに、事実上のダブル利下げを実施した。これが第二の点や。FOMC直前に、25か50ベーシスポイントの利下げの可能性について議論があり、ウォールストリートジャーナルが0.5%の利下げの可能性を実際のものとして報じて、その根回しは完璧やった。ジャーナルへの絶妙なリークのおかげで、実際に50ベーシスポイントの利下げが行われても、パニックは起きんかった。パウエルは、わいが思い出せる中で最もドラマのないFed議長や。
第三に、マーケットは拡大したということや。ここまでのマーケットは苦戦していた面があった。なぜなら一時期ウォール街はMag7銘柄しか関心がないように見えた時があったからや。いつになったら、他の493銘柄にも上昇が広がるんやろうか?S&P500以外の安価な小型株についてはどうなるんや?そういう疑問がずっと続いとったが、今やそれはもはや問題ではないで。最近の小型株の上昇は市場全体を牽引したりもした。多くの銘柄が上昇して、Mag7以外でも多くの利益を出す決算が多く見られた。銀行、公益事業、小売、ヘルスケア、住宅、運輸。これらすべてが日の目を見とる。もはや狭い市場ではない。
第四に、JPモルガン・アセット・アンド・ウェルス・マネジメントの市場投資戦略部長であるMichael Cembalestが「100年に一度の最も両極化した選挙」と呼ぶ選挙に向かっているにもかかわらず、市場はその混乱を無視することを選んだようなんや。マーケットはバイデン大統領の討論会の失態さえも気にせんかったし、バイデンからハリスへの候補者の交代があっても、マーケットは少しの不安も示さんかったように見える。これらの変化はアメリカ合衆国にとっては非常に重要や。トランプの暗殺未遂についても同様やが、ほとんどの場合、マーケットはまるで別の惑星にいるかのように、そこまで影響されんかったんや。
第五に、以前は急上昇していた住宅インフレ指数に初めてブレーキがかかったんや。ついにハウジングマーケットに追加の住宅が出てきたということで、この新しい住宅市場の兆しが、価格が下がらない、最後の手に負えない資産クラスになっていた家の値段を抑制するために必要なブレーキになるかもしれん。そしてそういうことは現在、パウエル議長に有利に働いとる。
第六に、中東での戦争が激化しているにもかかわらず、原油価格は下がってきていて、この信じられない異常事態についてはまた論じる機会を持ちたいと思うが、でもほとんどの人がこのようなことが起こると予想していなかったと思うが、にもかかわらず、スタグフレーションはおこらんかったんや。それは起こると何度も多くの人が吹聴してニュースになったが、結局のところスタグフレーションは起こらんかったということなんや。
第七に、中国市場がなんとかなっとるということや。経済ニュースが圧倒的に悪いにもかかわらず、習近平国家主席は政府に大量の資金投入を命じて、株価を上昇させたんや。中国の住宅ローン市場も大きく動いたで。ここからまた多くの米国投資家が参入することで、中国を本当にひどい状況から救い出すことになるかもしれん。
ここまで主に7つのことを挙げたが、他にも細々としたものについて多くのポジティブなサプライズがあったで。例えば、データセンターの需要を満たすためにより多くの電力が必要なため、原子力関連の動きが大きくなったりした。わいはGEヴェルノバのスピンオフについて心配しとったが、結果的にはこの会社の株価は素晴らしい動きになっとる。イーライリリーの株価は、GLP-1薬の圧倒的な注文に支えられて上昇しとるが、一方で食品や飲料会社で売上が大きく減少したところがなかったのも驚きとして挙げられるやろう。
スターバックスの新CEOブライアン・ニコルの就任で株価が20ポイント上昇して、その後も上昇を維持したのも驚きや。そして利下げ局面にはいって、住宅関連の醜いアヒルの子のような銘柄はすべて美しい白鳥に変わったということもあるよな。ということで結論やが、この四半期は、良いニュースが実際に良いニュースとなったという意味で、興味深いものやったんや。ここからも恐ろしい世界情勢が報じられ続けるやろう。マーケットのネガティブな面も増幅して吹聴され続けるやろう。でも少なくとも株式市場のポジティブな面をきちんと捉え続ける努力は続けようやないか。いい株を買ってずっと持っておくには、そういう努力が必要なんや。
悪いニュースに飲み込まれずにいきたいですね。
応援よろしくお願いします。